2016-07-28 15:02:00

教皇、チェンストホヴァを巡礼、ポーランド宣教1050年記念ミサ


ポーランドを訪れている教皇フランシスコは、7月28日チェンストホヴァで、同国へのキリスト教宣教1050年を記念するミサを司式された。

ポーランド訪問2日目、教皇はカトリック教会の「世界青年の日(ワールドユースデー)」世界大会が開催されているクラクフから東北におよそ100kmのチェンストホヴァに向かわれた。

同地のヤスナ・グラ巡礼聖堂を訪問された教皇は、ポーランドの保護者として、人々の熱い崇敬を受けている「黒い聖母」のイコンの前で、祈りの時を持たれた。

続いて教皇は、巡礼聖堂前の広場で捧げたミサの中で、ポーランド宣教1050年を信者たちと共に祝った。

説教で教皇は、神は自ら小さくなられ、人々の近くにいて、具体的な業を行なわれる方、と述べられた。

「柔和で謙遜」 (マタイ 11,29)で、その御国を「幼子のような者」(同11,25)に好んで示される神は、自らもまた小さくなられ、ご自分の声を伝え、その御名の啓示を助ける者として単純で心の素直な人々を選ばれたと教皇は話された。

ポーランドのキリスト教の歴史を振り返る中で、教皇は、同国に福音の光を輝かせた殉教者たちや、試練においても神の愛を証しした多くの人々、また神のいつくしみを柔和にそして力強く告げた聖ヨハネ・パウロ2世や聖ファウスティナ・コヴァルスカ修道女らを思い起こし、同国への宣教1050年のお祝いが「いつくしみの聖年」と重なったことを摂理として喜ばれた。

神は近くにおられ、神の御国は近づいた(マルコ1,15)と述べつつ、教皇は神は遠く君臨する力ある王として恐れられることも、天の玉座や歴史の本に留まることも望まれず、わたしたちの日常生活に降りてこられ、わたしたちと一緒に歩むことを望まれたと説かれた。

同時に、人となられたみことば、「女から、律法の下に生まれた」(ガラテア4,4)神は、歴史を通して、人々の間、具体的な状況の中でそのみ業を行われる方と、教皇は話された。

ポーランドの人々の聖母への深い信心に触れながら、教皇は、マリアは主と完全に呼応し、神の糸は歴史の中で「マリアの糸」と交わったと述べ、マリアは神がわたしたちのところまで降り、近くに来られるための階段、「時の充満」のもっとも明らかなしるしとなったと話された。

ヤスナ・グラの聖母は、カナの婚礼の席のマリアのようにわたしたちに寄添い、満ち満てる人生のために何が必要かを教え、十字架の下に留まり、聖霊を待って弟子たちと祈ったマリアのように、人々が歴史の傷を越えて、共に歩む希望を支えてくれると教皇は説かれた。

そして、主人でも、主役でもなく、神の「母」であり、「はしため」であるマリアの、助けを必要とする人々に奉仕するその感受性と、差別なく誰にでも尽くすその素晴らしさを、わたしたちも自分のものにできるようにと、祈られた。








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