2018-06-18 11:49:00

「信仰をもって神のご計画を受け入れる」教皇、日曜正午の集いで


教皇フランシスコは、バチカンで6月17日、日曜正午の祈りの集いを持たれた。

説教で教皇は、この日の福音朗読箇所、イエスが神の国を「成長する種」や「からし種」にたとえて説明するエピソード(マルコ4,26-34)を取り上げられた。

このエピソードで、イエスは神の国をまず「成長する種」にたとえる。

土に蒔かれた種は、人には計り知れない神秘で、芽を出して成長し、穂を豊かに実らせ、実の成熟と共に収穫の時を迎える。

教皇はこのたとえに、イエスの言葉と行いを介して告げられた神の国は、世界という畑に種のように入り込み、人間では理解できない力と法則をもって、自ら育ち成長する、というメッセージを読み取られた。

そして、神の国が歴史の中で成長するのは、人間の業によるものではなく、何よりも神の力と寛大さによるものであると話された。

すべての子らに正義と兄弟愛と平和を望まれる神の御旨に逆行するような出来事が、歴史においてしばしばあったとしても、わたしたちは神の救いに信頼し、この時期を試練と希望の時、収穫を心して待つ季節として生きるべきと教皇は語られた。

次にイエスは神の国を「からし種」にたとえる。からし種は非常に小さいものであるが、蒔くと、畑の中で一番大きいものとなる。

教皇は、からし種の驚きに満ちたその成長は、予想できない神の計らいを表すものであり、主はわたしたちが自分の計画や計算、見通しを超越させる信仰の態度をもって、神のご計画を寛大に受け入れるよう励ましていると述べられた。

教会の真のミッションとは、成功や結果を認められることにあるのではなく、勇気と、信頼、謙遜をもって前進することにある、と教皇は強調。

小さく弱い道具であっても、神の御手の中で、その恵みによって、大きな技を成し遂げ、「聖霊によって与えられる義と平和と喜び」(ローマ14,17)である、神の国を発展させることができると説かれた。

集いの中で教皇は、前日6月16日、ベネズエラのカラカスで、マザー・マリア・カルメン・レンディレス・マルティネス(1903-1977)の列福式がとり行われたことを報告。

前世紀、カラカスにおいて「ベネズエラのイエスの侍女会」を創立し、姉妹たちと共に愛をもって小教区や学校で奉仕し、貧しい人々に寄り添ったその生涯を紹介された。

教皇は、イエスの忠実な弟子として生きた同福者を与えてくださった神に感謝し、福者の取り次ぎをもってベネズエラ国民のために祈られた。








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