2018-05-30 17:03:00

堅信の秘跡:洗礼の恵みを完成させる聖霊の賜物、教皇一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで5月30日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中、「堅信の秘跡」をめぐるカテケーシスを続けられた教皇は、堅信とキリスト教入神の秘跡全体との緊密なつながりに光を当てながら、次のように解説された。

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洗礼の恵みを強め、確かなものとする霊的な塗油を受ける前に、堅信に臨む者は、幼児洗礼の際に両親や代父母が行った約束を、今度は自らが新たにするよう招かれる。

そこで堅信を受ける人は、特に聖霊を信じることをはじめ、司教からの問いに「信じます」と答え、教会の信仰を宣言する。

聖霊の訪れには祈りの心を必要とする。共同体の静かな祈りの後、司教は受堅者に按手して、彼らに「パラクレートス(助け手)」である聖霊を吹き込んでくださるよう神に祈る。

聖霊は唯一つであるが、わたしたちのもとを訪れる時、預言者イザヤが言うように(11,2)、知恵と識別、思慮と勇気、主を知り、畏れ、敬うという、豊かな賜物をもたらしてくださる。

また、聖パウロは霊の結ぶ豊かな実は「愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制」であると述べている(ガラテヤ5,22)。

唯一の聖霊は様々な賜物を分け与え、唯一の教会を豊かなものとしてくださる。聖霊は多様性の作者であると同時に、一致の創造主である。

使徒たちから伝承されたように、洗礼の恵みを完成する聖霊は、按手を通して伝えられる(使徒言行録8,15-17; 19,5-6; ヘブライ6,2)。

聖霊の賜物が与えられることをいっそうよく表すために、按手というこの聖書的な行為に、「クリスマ」と呼ばれる香油の塗布が加えられた。この塗油の儀式は今日まで、東方教会にも西方教会にも伝えられている(参照:「カトリック教会のカテキズム」1289)。

油は、治癒や美容の成分を持ち、傷を癒し、手足を香りづける。この性質のため、油は聖書や典礼のシンボルとして、受洗者を聖化し、浸透しながら、様々なカリスマによって美しくするものとされる。

堅信の秘跡は、司教が受堅者に按手して、「父のたまものである聖霊のしるしを受けなさい」と言いながら、聖香油を額に塗布することで授けられる。聖霊は施された目に見えない賜物であり、聖香油はその目に見える証印である。

額に十字架のしるしと共に聖香油を受けることで、受堅者は消えない霊的なしるしを受ける。そのしるしの性格は、その人をキリストにより完全に似たものとし、人々の間に「よい香り」(参照:2コリント2,15)を漂わせる恵みを与える。

聖アンブロジオはこのように信者たちを招いている。「霊的な証印を押されたことを思い出しなさい。...受けた賜物を守りなさい。神である父はあなたに証印を押し、主キリストはあなたを堅固にし、保証としてあなたの心に霊を与えてくださいました」。

聖霊を身にあまる贈り物として感謝をもって受け、その無限の創造性に場を譲らなければならない。「今日の世界にイエス・キリストを反映するために」(回勅「ガウデーテ・エト・エグズルターテ」23)この賜物を大切に守り、その燃える愛によって、蝋のように、形成されなければならない。

           

           








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