2018-05-24 16:38:00

教皇ヨハネ23世の聖遺物、生誕の地ベルガモへ


教皇聖ヨハネ23世の聖遺物が、同教皇の生誕の地、イタリア・ベルガモに一時「里帰り」した。

聖ヨハネ23世(アンジェロ・ジュゼッペ・ロンカッリ)は、第261代目のローマ教皇(在位1958.10.28-1963.6.3)。

ヨハネ23世は、1881年、北イタリア・ベルガモのソット・イル・モンテに生まれた。1904年、司祭叙階。ベルガモ教区で司牧。第一次世界大戦下、従軍司祭を務める。1925年、ブルガリアの教皇使節に任命される。司教叙階。1935年、トルコおよびギリシャの教皇使節。1944年、駐フランス教皇大使。1953年、ベネチア総大司教。1958年、ピオ12世の後継者として、教皇に選出された。在位中、第二バチカン公会議を開催し、教会の改革、新しい福音宣教のあり方を模索。回勅「パーチェム・イン・テリス=地上に平和を」などを通し、冷戦の世界に平和を訴えた。1963年6月3日帰天。2000年9月、教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福。2014年4月、教皇フランシスコによって列聖された。

聖ヨハネ23世の墓は、バチカンの聖ペトロ大聖堂内にあるが、このたび、教皇フランシスコからのベルガモ教区への贈り物として、ヨハネ23世の棺の里帰りが実現した。

ヨハネ23世の棺は、5月24日(木)朝、バチカンを出発、同日昼過ぎ、ベルガモ市内に到着した。同市の刑務所や教区神学校を経て、同日夜、大聖堂に迎えられる。

5月27日(日)、聖遺物は、病院や聖母巡礼聖堂をめぐりつつ、ヨハネ23世の生誕地ソット・イル・モンテに向かう。そして、同地の巡礼聖堂に6月10日まで安置され、再びローマに戻る。この期間、宗教儀式はもとより、様々なグループの巡礼や、これを機会としたコンサート、会議などが予定されている。

教皇フランシスコは、ベルガモの地方紙「エコー・ディ・ベルガモ」のインタビューで、聖ヨハネ23世の聖性に触れ、「敵」という言葉を知らない、常に一致を追求する人であり、教会はカトリック信者だけでなく、人類に奉仕するために召されているという自覚のもとに、人間の権利を擁護した人であったと述べた。

ヨハネ23世の聖遺物が故郷に一時的にもたらされることが、地元の人々や巡礼に訪れる人々に、信仰の新たな一歩を踏み出す機会を与えるようにと教皇フランシスコは願われ、ローマを訪れる機会に恵まれないお年寄りや病者をはじめ、すべての人々と喜びを分かち合われた。








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