2018-03-29 18:30:00

聖木曜日:教皇、ローマのレジナ・チェリ刑務所で主の晩餐のミサ


教皇フランシスコは、「主の晩餐の夕べのミサ」を、ローマの刑務所で捧げられた。

「聖木曜日」3月29日の午後、「過ぎ越しの聖なる三日間」に入ると共に、教会の典礼は一年間の頂点を迎えた。

教皇は「聖なる三日間」の始まりを告げる「主の晩餐の夕べのミサ」を、ローマ市内トラステベレ地区のレジナ・チェリ刑務所で、受刑者らと共に記念された。

「主の晩餐」のミサは、キリストが受難と死を前に、最後の晩餐において、聖体とミサ聖祭、司祭職を制定したことを記念する。

ミサの中では、イエスがこの最後の晩餐の前に、「食事の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれ...たらいに水をくんで、弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいでふき」、こうして互いに奉仕し合うように自ら模範を示したこと(ヨハネ13,4-17)を思い起こすものとして、「洗足式」が行なわれる。

夕方、同刑務所に到着された教皇は、病棟の受刑者たちを見舞われた。

続いて、刑務所のホールで、受刑者たちの参列のもと、教皇によって「主の晩餐のミサ」がとり行われた。

教皇は説教で、「わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするようにと、模範を示したのである」(ヨハネ13,15)というイエスの言葉を引用しつつ、当時奴隷のものであった足を洗う仕事をイエスは弟子たちに自ら行い、互いに仕え合うことを教えたと話された。

また、「異邦人の間では、支配者と見なされている人々が民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。しかし、あなたがたの間では、そうでない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になりなさい」(参照:マルコ10,42-43)というイエスの言葉を引用。

歴史上の権力者たちが、その冷酷さや命令、暴力の代わりに、イエスの言葉を理解したならば、多くの戦争は起こらずにすんだであろうと話された。

奉仕ということを、傲慢な人々は理解しないが、それでもわたしたちはよりいっそう奉仕するように招かれていると語られた。

「イエスは社会から疎外された人々のもとを訪れ、これらの人々にあなたは自分にとって大切な人であると伝えました。」

「イエスはわたしたちのもとに奉仕に来られます。今日、この刑務所で行なわれる洗足式は、そのイエスの奉仕のしるしです。」

「わたしは皆さんと同じ罪びとですが、今、イエスの大使としてここにいます。わたしが皆さんの前で身をかがめる時、『イエスは罪びとである自分のために命を捧げ、わたしのところに愛していると伝えに来られたのだ』と思ってください。」

このように話された教皇は、「洗足式」で国籍や宗教の異なる12人の受刑者の足を洗われた。

 








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