2018-03-20 15:29:00

「神は若い人たちを介して語られる」教皇、シノドス準備ミーティングで


教皇フランシスコは、若者によるシノドス準備ミーティングの参加者に挨拶をおくられた。

3月19日より、世界各国の青年たちの参加を得て、ローマの教皇庁立国際神学院「マリア・マーテル・エクレジエ」で始まったミーティングは、今秋バチカンで開催の世界代表司教会議(シノドス)第15回通常総会(テーマ:「若者たち、信仰そして召命の識別」)に先立ち、若者たち自身が参加し、それぞれが生きる現実の中から、率直な意見を表明・交換することを目的としている。

初日、会場を訪問した教皇フランシスコは、この試みが実り多いものとなるよう、参加者らに励ましを与えられた。

聖書の中で神はサムエル、ダビデ、ダニエルなど、若い人たちを介して語ることを望まれたように、教会の歴史の様々な場面で、神は若者たちを通して語られたと、教皇は観想。

困難な状況においても、神は若者たちと共に時代を進められた、なぜなら若い人たちは恥じることなく、真実を述べることができるからである、と話された。

大人たちはその習慣から「世の中とはこういうものだ」と諦めてしまうことがしばしばであるが、多くを話し、感じ、笑ったり、泣いたりする力を持っている若い人たちは、このミーティングにおいても勇気をもって、思うことをすべて発言して欲しいと願われた。

世間には「若者」について語る記事があふれているが、実際に存在しているのは、ひとくくりにされた「若者」ではなく、それぞれのストーリーや、顔、眼差し、幻想を持った一人ひとりの若い人たちであると教皇は指摘。

「若者」について語るのは簡単だが、一人ひとりの顔を見つめ、その心は何を語っているのか、耳を傾けることが重要と話された。

今日の文化は「若さ」を崇める一方で、若者たちそのものは疎外され、未来さえも保証されていないと、教皇は若い人の失業率の高さなど、社会の現実を見つめられた。

若者たちが助けもなく孤立したままでいてはならないと述べる教皇は、教会は福音の招きに従って、若者たちと出会い、彼らを励まし、愛し、共に歩まなくてはならないと語られた。

教皇は、次回のシノドスは情熱と召命の識別をもって若者たちに寄り添うことをテーマに、若い人々が愛と満ち満てる人生への招きを認識し、それを受け入れることができるよう願うものであると説明。

神は一人ひとりを愛され、それぞれに固有の召し出しを用意される、それは神の贈り物であり、これを発見することで人は喜びに満たされるだろうと話された。

「何を求めているのか」(ヨハネ1,38)というイエスの弟子たちへの問いを、自分たちにも問うようにと教皇は若者たちを招き、人生の探求をイエスと分かち合い、イエスと共に歩むように勧められた。

「わたしたちは若い顔を持つ教会の生きた石として、皆さんを必要としています。しかし、その教会の若さは人工的に化粧を施した若さではなく、内側から活性化された若さでなくてはなりません」と述べた教皇は、「どうせいつもこういうものだから」という論理から抜け出し、教会の真の伝統に沿いながらも、創造的であって欲しいと、参加者たちを励まされた。








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