2018-03-09 16:04:00

教皇「聴罪司祭はいつくしみの証し人に」


教皇フランシスコは、バチカンの内赦院主催のセミナー参加者とお会いになった。

内赦院は、教皇庁の裁判所の一機関。良心問題や、贖宥(しょくゆう=教会の与える有限の罰の償いの免除)に関する問題を扱っている。

同院では毎年、復活祭前の準備期間である四旬節に、カトリック教会の7つの秘跡の一つ、「ゆるしの秘跡」についての考察を深める、司祭対象のセミナーを開催している。

今年のセミナーでは、10月バチカンで開催の若者と召命をテーマとしたシノドスを控え、ゆるしの秘跡と告解者の召命の識別の関係をめぐる考察が行われた。

教皇はセミナーに参加した司祭らへの言葉で、特に召命の識別を必要とする若者などに対し、告解を聴く上で、どのようなことに留意すべきか助言された。

聴罪司祭はいつくしみと恵みの道具であるが、彼自身がその源ではないと教皇は述べ、聴罪司祭がそれを自分のものであるかのように独占することは、神の働きを妨げることになると注意された。

そして、まだ成長段階にあり、簡単に影響を受けやすい若い人たちに対し、司祭がゆるしの秘跡の中で「良心の支配者」として振舞わないようにと願われた。

司祭は和解の道具として、謙遜に聖霊に耳を傾け、そうすることで真の識別の力を得ることができるだろうと話された。

実際、聴罪司祭は「耳を傾ける人」として、告解する人に対する人間的な傾聴、聖霊に対する神的な傾聴の両方を託されていると、教皇は指摘された。

聴罪司祭の賢明な導きに支えられることは、召命について考える若者の歩みにとって非常に重要なことであり、時に聴罪司祭は霊的指導者としての役割も果たすことがあると話された。

聴罪司祭はその役割によって、「医者であり裁判官」「司牧者にして父」「師であり教育者」とも呼ばれるが、何よりも「いつくしみの証し人」であって欲しいと、教皇はセミナー参加の司祭たちに希望された。








All the contents on this site are copyrighted ©.