2018-03-05 12:19:00

教皇「教会の母マリア」の記念日を聖霊降臨の翌日に制定


教皇フランシスコは、教会暦において、「教会の母マリア」の記念日を、聖霊降臨の翌日の月曜日に制定された。

教皇庁典礼秘跡省(長官:ロベール・サラ枢機卿)は、このたび「教会暦における、至福なるおとめマリア、教会の母の記念日についての教令」を発表。

この中で、おとめマリアを、キリストの神秘とその本性に照らして考える時、キリストの母であると同時に、教会の母としてのその姿を忘れることはできないと述べている。

そして、聖アウグスティヌスが、マリアは教会において信者たちの再生に愛をもって協力したために、キリストの肢体の母であると、また教皇大聖レオが、頭(かしら)の誕生は肢体の誕生でもあるとして、マリアを神の御子キリストの母であると同時に、キリストの神秘体の肢体の母でもあると考えていたことに言及。

こうした認識は、マリアの神の御子の母としての母性と、キリストの十字架上の犠牲によって頂点に達する、贖い主のみ業へのマリアの親密な一致から来るものと記している。

実際、イエスの十字架のそばにはその母が立っていた(参照:ヨハネ19, 25)。マリアは、御子の愛の遺言に従い、愛する弟子に代表される、すべての人を子として受け入れ、こうして、キリストが聖霊を発しつつ十字架のもとに生んだ教会を、愛情深く育む者となった、と述べている。

生まれつつある教会の導き手、母としての使命を、マリアは聖霊降臨の高間で、使徒たちと聖霊を待ちながら祈っている時に開始した。

キリスト教の信心は、このようなマリアに、弟子たちの母、信徒の母、信じる者の母といった呼び名で崇敬を示し、霊的な著作者や、ベネディクト14世とレオ13世の教えにも「教会の母」という名が見られることを文書は紹介している。

このような基礎のもとに、教皇福者パウロ6世は、1964年、第2バチカン公会議の第3会期の終了に、至福なるおとめマリアを「教会の母」として宣言した。

同文書は、教皇庁が1975年の聖年を機会に「教会の母マリア」に捧げるミサを提案し、その後、ミサ典書に挿入されたこと、この呼び名を聖母の連祷に任意で加えることができるようになったこと、ある国や教区などはその教会暦に、希望で「教会の母マリア」の日を加えることが可能となったことなど、「教会の母マリア」がこれまでどのように祝われてきたかを示している。

教皇フランシスコは、「教会の母マリア」に対する崇敬の推進が、司牧者や、修道者、信徒たちの間に、教会の母としての認識を助け、同時にマリアへの純粋な信心を育むために、「至福なるおとめマリア、教会の母」の記念日を制定すると共に、この日を教会暦の「聖霊降臨」の翌日の月曜日に加え、毎年祝うことを望まれたと、同文書は記している。

従って、この記念日は、すべての教会暦、ミサと時課のための典礼書に加えられることになる。








All the contents on this site are copyrighted ©.