2018-01-22 11:00:00

教皇、ペルーのリマでミサ、南米2カ国訪問を終了


教皇フランシスコは、ペルーの首都リマで市民と共にミサを捧げられ、これによって、チリとペルー南米2カ国司牧訪問を終了された。

1月21日午後、教皇のペルー訪問の最後の公式行事となったこの日曜日のミサのために、会場のラス・パルマス空軍基地には、全国からおよそ130万人の信者がつめかけた。

ミサの中で教皇は、この日朗読されたヨナ書(3,1-5,10)と、マルコ福音書(1,14-20)を取り上げ、説教を行われた。

「さあ、大いなる都ニネベに行って、わたしがお前に語る言葉を告げよ」(ヨナ3,2)という、主の命令どおり、預言者ヨナはニネベに行き、人々の多くの悪のためにこの都は滅びると叫び告げた。

一方、マルコ福音書が語るイエスは、ガリラヤへ行き、神の 福音を宣べ伝えた。

教皇はこの2つの朗読箇所に、昨日も今日も様々な場所で働きかける神の姿を読み取られた。

「主は歩まれ、ニネベ、ガリラヤ、そしてここペルーのリマや、トルヒーリョ、プエルト・マルドナドにも来られる」「インマヌエルとは、常にわたしたちと共にいることを望まれる神である」と教皇は語られた。

預言者ヨナは初め主に召された時、主から逃れようとしたことを教皇は思い起こしながら、わたしたちもまた、毎日社会で繰り返される不正義や苦しみを前に、ヨナのように逃げ、どこかに紛れ込みたいという誘惑に陥るかもしれないと述べた。

こうした、一つの逃げ、一つの無関心の積み重ねが、わたしたちの社会を他人の声を聞き、心を動かすことのできないものにしてしまうと教皇は話された。

ヨナとは対照的に、イエスは、洗礼者ヨハネの逮捕に見るような、不正と苦しみに満ちた出来事を前にしても、ガリラヤに行き、その町に入り、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」(マルコ1,14-15)と、人々に「神の国」という大きな希望を示された。

弟子たちと町に入り、無関心に晒された人、罪に打ちひしがれた人たちに関心を寄せ、希望をかき消された人々に新しい希望を与えながら、弟子たちにこれまで彼らが無視していた世界に目を開かせる、こうしたイエスの姿を教皇は観想された。

「イエスはわたしたちの道を歩き続け、兄弟愛が社会の荒廃を克服し、連帯が不正義に勝ち、平和という武器によって暴力が消されるよう、わたしたちの心に再び希望を灯すために扉をたたき続ける」

「イエスは歩き続け、わたしたちを空虚な関係、平凡な考え方から解放し、自分が置かれた毎日の場所でパン種となるように招かれる」

このように話された教皇は、イエスと共に町を横切り、イエスの弟子=宣教者として、主が共におられる喜びをわたしたちの生活の隅々に伝えることができるようにと祈られた。

1月15日から一週間にかけて行われた、チリおよびペルー南米2カ国司牧訪問を終えた教皇は、現地時間21日夕方、特別機でリマを後にし、イタリア時間22日午後、ローマに戻られた。








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