教皇フランシスコは、チリ・ペルー南米2カ国訪問に向かう機内で、原爆後の長崎の少年の写真を記者団に渡された。
この写真は、米国の従軍カメラマン、故ジョー・オダネル氏が、1945年、原爆後の長崎で撮影した「焼き場に立つ少年」。
原爆で亡くなった弟を背負い、火葬場で順番を待つために立つ少年の姿から非常に強い印象を受けた教皇は、昨年末、この写真をカードに印刷された。
裏面には、教皇のサインと共に「…戦争がもたらしたもの」という短い言葉が添えられている。
さらにその下には「血がにじむまでに噛み締めた唇の表情から、苦しみが感じ取られる」との説明が、小さい文字で印刷されている。
1月15日、チリ・ペルー司牧訪問に出発された教皇は、特別機の中でバチカンのグレッグ・ブルグ報道局長を通し、この写真を同乗の記者ら70名に配布された。
教皇は何人かのジャーナリストと言葉を交わす中で、この写真を偶然見て、深く胸を打たれ、他の人ともこの写真を分かち合いたいと思った、と語られた。
核戦争の現実の脅威についてどう思うかと質問した一人の記者に対し、教皇は偶発的な状況に陥る可能性を恐れていると答え、核兵器廃絶は急務との認識を改めて示された。
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