2017-12-31 14:00:00

聖家族:教皇「すべての家庭は、困難の中も新たに歩み出せる」


教皇フランシスコは、12月31日、日曜正午の祈りを巡礼者らと共に唱えられた。

一年も終わろうとするこの日、カトリック教会の典礼暦は、「主の降誕」の前晩の祈りから始まり、1月6日の「主の公現」を経て、その直後の日曜日まで続く、「降誕節」の喜びの中にある。

今年の大晦日は、典礼暦上、「主の降誕」直後の日曜日として、「聖家族」が祝われた。

集いの説教で、教皇は、相互の愛と神における信頼のうちに共に成長する「ナザレの聖家族」、マリアとヨセフと幼子イエスを観想するよう招かれた。

マリアとヨセフは、その神への信頼の表現として、モーセの律法に従い、幼子イエスを主に献げるためにエルサレムに連れて行った。

教皇はイエスの両親の行為に、子は神のものであり、自分たちはその所有者ではなく、その命を見守るものとしての自覚を認められた。

この行為は、すべては神からもたらされ、神だけが個人と家族の歴史の主であるということを強調していると教皇は話された。

聖家族が神殿で出会った老人シメオンは、霊に導かれ、イエスについて「この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。多くの人の心にある思いがあらわにされるためです」(ルカ 2,34-35)と言った。

シメオンの預言は、イエスが、わたしたちが神について抱いている誤ったイメージを打ち崩し、自分たち自身も世俗的な安楽を離れ、福音の価値に基づく、真の人間、キリスト者としての道を歩むよう、わたしたちを立ち上がらせるために来られたことを啓示していると教皇は指摘。

どのような家庭の状態も、再生と復活のこの歩みに開かれており、弱さや、失敗、困難の中にあっても、家族はキリスト教的体験の源泉に立ち返り、新しい道、思いがけない可能性に向かって歩むことができると話された。

「親子は主の律法で定められたことをみな終えたので、自分たちの町であるガリラヤのナザレに帰った。幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた」(ルカ 2, 39-40)。

家族にとって子の成長は大きな喜びであり、子どもたちは成長し、強く育ち、知恵を得て、神の恵みを受けるよう定められていると述べた教皇は、これらのすべてをイエスの中に見たマリアとヨセフの喜びを想像された。

このように、子どもたちが調和のうちに豊かに成長し、神のみ前にふさわしく、世の中に貢献し、良い人生をおくることができるような環境を作ることが家庭の使命と教皇は強調。

この願いのもとに、すべての家族を聖母マリアの保護に託して祈られた。

教皇は集いの中で、2日前にエジプト・カイロ近郊のコプト教会と商店で起きた2つの襲撃事件に言及。

エジプトのコプト正教会の信者たちにご自身の連帯を表明すると共に、犠牲者の冥福、負傷者や遺族らへの神の支え、暴力に訴える者たちの回心を祈られた。

 

 

 

 








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