12月24日午前、降誕祭を待つローマは透き通った青空に恵まれた。
深夜にとり行われる教皇フランシスコ司式の降誕祭のミサに先立ち、同日正午、教皇による日曜の祈りの集いがバチカンの聖ペトロ広場で行われた。
聖ペトロ広場のオベリスクの近くには、毎年のように、クリスマス伝統のツリーとプレゼピオ(イエスの降誕の場面を再現した馬小屋の模型)が飾られている。
今年のツリーは、ポーランドから贈られた28メートルのオウシュウトウヒで、イタリア各地の小児科病院に通院・入院中の子どもたちとその両親たちが手がけた飾り玉や星でデコレーションされている。
ツリーの隣のプレゼピオは、今年は南イタリア・アヴェリーノのモンテヴェルジネ修道院から寄贈された。ナポリのプレセピオの伝統にのっとった重厚で生き生きとした表現で、聖家族を中心に7つのいつくしみの業が展開されている。
教皇は正午の祈りの集いで、平和の君であるイエスの降誕を待つこの時、全世界、特に戦争下にある地域に平和の恵みを祈るよう呼びかけられた。
また、この機会に、拉致された司祭、修道者、信者らの解放を改めて訴えられた。
さらに、教皇は台風による洪水で多くの犠牲者を出したフィリピンのミンダナオ島に思いを向け、苦しむ被災地の人々に連帯を示し、祈りを約束された。
教皇は、間もなく訪れる降誕祭を前に、プレゼピオの前で立ち止まり、沈黙のうちに祈りながら、愛と謙遜と優しさをもってわたしたちのもとにやって来るイエスの降誕の神秘を心に観想するよう、巡礼者たちに願われた。
教皇は、この日21時半より、「主の降誕」を祝う深夜のミサをバチカンの聖ペトロ大聖堂でとり行われる。
そして、25日正午、主の降誕の当日を迎え、教皇は聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーから、クリスマスのメッセージと、ローマと世界に向けての教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられる。
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