バングラデシュ訪問2日目の、12月1日午前、教皇はダッカの公園でミサを司式され、この中で司祭の叙階式をとり行われた。
バングラデシュでは、人口の約89パーセントがイスラム教徒であり、ヒンドゥー教がおよそ9パーセント、残りをキリスト教徒や仏教徒が占める。カトリック信者は人口の0.24パーセントと少数派に属する。
教皇ミサの行われたスラワルディ公園はバングラデシュの8つの教区から訪れた熱心な信者たちでいっぱいとなった。
ミサはラテン語、英語、ベンガル語で行なわれ、この中で教皇は16人の司祭を叙階された。
教皇はミサの中で次のように話された。
「親愛なる兄弟姉妹の皆さん。
今日、この司祭叙階式という大きなお祝いのためにここに集う皆さん一人ひとりに、心からの挨拶を送ります。皆さんの中には、2日以上もかけて、遠くから来られた方々もいます。その寛大さに感謝いたします。これは確かに皆さんが教会に対して抱いている大きな愛のしるしです。皆さんがイエス・キリストに対して抱いている愛の証しです。
皆さんの忠実のためにも、わたしは心から感謝しています。キリストが教えてくれた幸いの道を、愛の精神をもって歩み続けてください。そして、皆さんの司祭たちのために、たくさん祈ってください。特に今日叙階される新司祭たちのためにお祈りください。
あなた方自身の寛大さに信頼しなさい。どうしたら司祭たちを支えることができるか、寛大な心が教えてくれるでしょう。しかし、なによりも先に、第一番の支えは祈りです。皆さんの司祭たちのために祈るのに倦むことがありませんように」。
教皇はミサの説教の後、叙階されたばかりの新司祭たちに、これからはいつも善い牧者であるキリストの模範に従い「仕えられる人ではなく、仕える人になりなさい」と励まされた。
同日午後、教皇はダッカ市内のバチカン大使館で、シェイク・ハシナ首相と会見された。
また、夕方から教皇はダッカのカテドラルを訪問。同国の司教団との集いを持たれた。
さらに隣接する大司教館で、教皇はバングラデシュの諸宗教代表者とお会いになった。
この出会いには、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、キリスト教諸教会から代表が参加、共に平和への願いを述べた。
この中では聖公会の主教と共に、エキュメニカルな平和のための祈りが行われた。
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