2017-11-30 16:31:00

教皇、バングラデシュへ、ダッカで大統領・要人らと会見、ミャンマーからの難民援助の必要性を強調


教皇フランシスコは、11月30日、バングラデシュに到着、大統領・要人らと会見された。

ミャンマーを訪問していた教皇は、30日午前、ヤンゴンのカテドラルで若者たちと共にミサを捧げられた後、空港での送別式を経て、第2の訪問国バングラデシュに向かわれた。

現地時間同日午後、バングラデシュの首都ダッカに到着された教皇は、空港でアブドゥル・ハミド大統領の出迎えを受けられた。

空港から教皇は、ダッカ北西サバールにあるナショナル・メモリアルを訪問された。

このモニュメメントは、1971年のバングラデシュ独立戦争のために命を捧げた人々を思い起こすもの。

教皇はモニュメントに献花し、訪問の記帳と、平和を願う植樹を行われた。次いで、教皇は、バングラボンドゥ記念博物館を訪れた。

同所は、バングラデシュの父と呼ばれ、同国の初代大統領、第2代首相、第4代大統領を務めたムジブル・ラーマンの家を博物館としたもので、ラーマン大統領はこの家で1975年に暗殺された。ラーマン氏の遺族らに迎えられた教皇は、ここで沈黙の祈りを捧げられた。

そして、ダッカ中心部に入った教皇は、大統領府でハミド大統領と会談。

続いて、大統領府内でバングラデシュの政界や宗教界の要人、同国駐在外交団ら、およそ400人を前に到着の挨拶をおくられた。

教皇は、ミャンマー西部のラカイン州からバングラデシュに流れ込んでいる、何十万人もの難民の悲惨な現状に心を痛め、 国際社会はこの深刻な危機に効果的な対策を取る必要のあることを強調、速やかな行動を訴えた。

「兄弟姉妹の皆さん、誰もこの悲惨な現状に目を瞑るわけには行きません。

わたしたちの多くの兄弟姉妹たち、特にその中で多くを占める、か弱い女性や子どもたちが、難民キャンプで多大な苦難に遭遇し、生命の危険にさらされています。このような危機的状況にあって、国際共同体は効果的な対策を実行する必要に迫られています。

ただ政治的な問題の解決を目指すだけではなく、多くの難民たちを受け入れ、具体的・人道的な援助を惜しまないバングラデシュに必要物資を提供するなどの、実際的な補助が必要です。

人間が生き、そして発展して行くためには、国であれ民族であれ、いかなる共同体も個人も、協力共存が必要です。孤立していては、生きていくことも。発展することも不可能なのです。

人類という一つの家族の一員として、わたしたちはお互いを必要とし、互いに依存し合っていることを忘れてはなりません。

ただ誠実な対話と、相互の尊重によって、それぞれ異なるものを一つにし、互いに異なる意見の価値をも見出すことができるのです。なぜなら、真の対話は常に未来に目を向け、共通善のために一致を築き、全ての人々、特に声なき貧しい人々や、疎外されている人々の必要に開かれているからです」。








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