2017-10-01 15:53:00

教皇、ボローニャを訪問、移民や労働界との出会い


教皇フランシスコは、イタリアのボローニャを訪問、移民や労働界との出会いを持たれた。

10月1日、北イタリア・エミリア=ロマーニャ州を司牧訪問された教皇は、早朝にチェゼーナを訪れ、昼頃にはボローニャへと移動された。

教皇はボローニャで最初に州営の移民センターを訪れた。このセンターでは、およそ一千人の移民を受け入れている。

教皇はここで支援を受けている移民たちと、センターの職員らに迎えられた。

「皆さんは希望のために戦う人たちです」と、教皇は移民たちに呼びかけ、その希望が失望や絶望にかわることのないよう願うと共に、彼らを助ける多くの人々の奉仕に感謝された。

教皇はまた、旅の途中、砂漠や海で命を落とした多くの人々を思い起こし、その冥福を祈られた。

ボローニャは、常に受容的な都市として知られてきたと述べた教皇は、移民の人々、受け入れる人々の双方に、連帯的かつ人間的な体験が育つことを望まれた。

ボローニャは世界に先駆けて、1256年に奴隷廃止を宣言、コムーネ自らが身代金を支払い、奴隷たちを自由にした。翌57年、公式文書が作成され、解放されたすべての人々の名が記された。

当時、誰からも認められていなかった人々を恐れず受け入れたボローニャの先進性、受容性に言及しつつ、教皇は移民の人々、一人ひとりの名前も、この歴史に刻まれていくようにと希望された。

続いて、ボローニャの中心部、マッジョーレ広場で、教皇は聖ペトロニオ大聖堂前から労働界の関係者、また失業者らに挨拶をおくられた。

教皇は、仕事不足の現状は、時に重苦しいまでになっていると述べつつ、労働界の様々な立場の人が、互いに相手を尊重し、対話することだけが、この危機から脱出し、未来を築く道となると話した。

貧しい人々を搾取する、経済的な利益のみの追求を前に、連帯精神が曲げられることがないようにと教皇は励ましつつ、より良い社会を目指すことは、過去の夢ではなく、毎日すべての人が取り組むべき義務と話された。

就職先が見つからない若者たちや、職を失った人々の苦しみを思いやる教皇は、失業者たちの現実が数字や統計だけで語られることのないようにと注意を促された。

教皇はボローニャの持つ建設的な3つの要素として、教会、行政、大学を挙げ、これらが互いに対話し、協力し合うことで、貴重なヒューマニズムを強め、未来を見据えながら、今日の挑戦に立ち向かっていって欲しいと語られた。

この後、教皇は聖ペトロニオ大聖堂で、多くの貧しい人々やボランティアの人々と昼食会を行われた。

 








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