2017-09-19 14:18:00

教皇、結婚と家庭の研究を広げるための自発教令


教皇フランシスコは、自発教令「スンマ・ファミリエ・クーラ」を発布、これにより「結婚と家庭の科学のための教皇庁立神学研究所ヨハネ・パウロ2世」を創立された。

これまでカトリック教会には、聖ヨハネ・パウロ2世が1980年の家庭をテーマにしたシノドス(世界代表司教会議)開催と、1981年のシノドス後の使徒的勧告「家庭‐愛といのちのきずな」発表後に、教皇庁立ラテラン大学内に創立した、「結婚と家庭の研究のための教皇庁立研究所ヨハネ・パウロ2世」があった。

教皇フランシスコは、この自発教令の中で、再び結婚と家庭の現実に焦点を当てた最近の教会の動きとして、家庭をテーマとした2014年と2015年の2つのシノドスの開催、また2016年のシノドス後の使徒的勧告「愛のよろこび」の発表を指摘。

これらのシノドスは、家庭をめぐる福音と新しい司牧的挑戦に対する教会の自覚を新たにしたが、カトリック共同体の「司牧的回心」と「教会の宣教的変容」の歩みにおいて中心的な位置を占める家庭について、アカデミックな分野においても育成が必要であると述べている。

今日の人間学的・文化的変化は、生活の様々な側面に影響を及ぼし、分析的で異なったアプローチを要求するものと教皇は述べ、これらの変化は過去の形式やモデルに沿った司牧と宣教の実践だけでは対応できなくなっていると記している。

教皇は、キリストの教えに忠実に留まるという明瞭な目的において、わたしたちは愛の知性と賢明な現実主義をもって、今日の家庭の現実を、その複雑性と光と影のうちに見つめなければならないと説いている。

こうしたことから、教皇はこの教令を通し、「結婚と家庭の科学のための教皇庁立神学研究所ヨハネ・パウロ2世」を教皇庁立ラテラン大学と関連する機関として新しく創設し、これと同時に、既存の「結婚と家庭の研究のための教皇庁立研究所ヨハネ・パウロ2世」を廃止する旨を決定。

教皇は、廃止される先の研究所の創設時の精神が、新設の研究所のより幅広い研究の中で豊かな実を結び続け、今日の教会の司牧の要求に十全に応えることができるようにと願われた。

 








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