2017-09-13 14:09:00

コロンビア司牧訪問を報告、教皇一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで9月13日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

コロンビアへの司牧訪問(9月6日~11日)から帰国されて間もない教皇は、謁見中、この訪問について報告された。

教皇は、「最初の一歩をしるそう」をモットーに掲げたこの訪問は、半世紀の間、人々に苦しみと敵意を生み、多くの傷を与えた内戦からコロンビアが抜け出そうとしている今、和解のプロセスを励まし、信者たちの信仰と希望を強めるためのものであったと説明。

多くのラテンアメリカ諸国と同様、コロンビアがキリスト教に根差した国であることは、人々を引き裂いた戦争の悲劇の苦しみをよりいっそう浮き彫りにする一方で、同時にそれは、平和への保証、再興の基礎、希望の活力にもなっていると話された。

いのちと平和を熱望するコロンビアにキリストの祝福を伝えたこの訪問において、教皇は特にボゴタの広場を埋めた多くの若者や子どもたちの眼差し、生命のエネルギーに深い印象を受けたと述べられた。

「和解」をテーマにしたビリャビセンシオへの訪問で、2人の殉教者の列福式を行なったことは、平和は特に愛・真理・正義を証しした多くの人々が流した血の上にも成り立っていることを思い起こさせたと語られた。

また、ビリャビセンチオで行われた和解のための祈りの集いについて教皇は、負った傷に苦しみながらも、キリストの恵みによって自分自身から脱し、出会いと赦しと和解に心を開いた人たちの証言を聞くことで、「いつくしみとまことは出会い、正義と平和は口づけし」という「詩編」の一節(85,11)の、恵みにあふれた預言が、人々の中に実現するのを見る思いがしたと話された。

メデジンでは、キリストの弟子としての生活をテーマに、召命や宣教について考えたことを紹介。信者がキリストに続いて真剣に歩むとき、世における真の塩・光・パン種となり、多くの実を結ぶことができると述べられた。

そして、このような実りの例として、内戦で傷ついた子どもたちに新しい家族として愛と寄り添いを伝えるメデジンの児童養護施設や、司祭・修道者たちとの出会いに見る同国の豊かな召命を挙げられた。

最後の訪問都市、カルタヘナでは、人間とその基本的権利の推進をテーマに、「奴隷たちの使徒」聖ペトロ・クラベル、また聖マリア・ベルナルダ・バトラーら、貧しく疎外された人に奉仕することで、イデオロギーではなく、福音的な革命を成し遂げた人々を思い起こしたと語られた。

このような意味において「最初の一歩をしるす」とは、わたしたちのしもべとなられたキリストに倣い、傷つき、見捨てられた兄弟たちに近づき、身をかがめ、その傷ついた体に触れることであると説かれた。

教皇は、コロンビア国民が毎日兄弟姉妹たちに向けて最初の一歩をしるし、愛と正義と真理に基づく平和を共に築いていけるよう、同国民を聖母の保護に託して祈られた。

 








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