2017-09-08 19:18:00

コロンビア訪問:教皇、ビリャビセンシオで列福ミサ、和解を呼びかけ


教皇フランシスコは、コロンビアのビリャビセンシオで列福ミサを捧げられた。

コロンビア司牧訪問3日目の9月8日午前、教皇は首都ボゴタから86 km 南東のビリャビセンシオに向かわれた。

「聖マリアの誕生」を祝ったこの日、教皇は郊外のカタマ地区でミサを司式された。

約40万人が詰め掛けたこのミサには、112の先住民族による巡礼団も参加、会場は伝統の舞踊や歌で活気付いた。

教皇はミサの中で、2人の殉教者、神のしもべ、ヘスス・エミリオ・ハラミジョ・モンサルヴェ司教と、ペドロ・マリア・ラミレス・ラモス神父の列福式をとり行なわれた。

アラウカ教区の司教であった福者ヘスス・エミリオ・ハラミジョ・モンサルヴェ師(1916-1989)は、反政府武力組織、民族解放軍によって拉致され、信仰に対する憎悪のために殺害された。

小教区の主任司祭として奉仕した福者ペドロ・マリア・ラミレス・ラモス神父(1899-1948)は、自由党派と保守党派が衝突したボゴタ暴動の中で、迫害と暴力によって殉教した。

この日のミサは「和解」を意向とし、「コロンビア国民同士の、また被造物との、神における和解」をテーマにとり行われた。

説教で教皇は、コロンビア国民が体験した半世紀以上に及ぶ悲劇的な現実を見つめると共に、すべての人に開かれた和解の扉を示された。

「和解」とは抽象的な言葉ではないと教皇は述べ、和解が抽象的なものならば、それは不毛で遠いものになるだろうと指摘。

内戦の犠牲者たちが復讐の誘惑に打ち勝つ時、これらの人々は平和構築への歩みの最も信頼できる主役になるだろうと話された。

そのためには、誰かが、他の人を待つことをせずに、勇気をもって最初の一歩をしるさなければならないと教皇は説かれた。

誰か一人良い意志をもった人がいれば、それは希望につながる、その人とはわたしたち一人ひとりのことかもしれないと、呼びかけられた。

また、熱帯平原への玄関口といわれるビリャビセンシオで、教皇はコロンビアの自然の素晴らしさに言及。

人間が自然を利己的に搾取し、環境を破壊していることを憂慮される教皇は、人間と自然との和解を促された。

そして、教皇は、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28,20)というイエスの言葉を反映し、暴力と怨恨の泥沼から抜け出したい人々の思いを表す存在として、この日列福された2人の殉教者を見つめるよう招かれた。








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