2017-08-16 16:53:00

聖母の被昇天:教皇「マリアが、イエスと共に新しい喜びを皆にもたらすように」


カトリック教会の暦で「聖母の被昇天」の大祝日を迎えた8月15日、教皇フランシスコは、正午の祈りを巡礼者と共に唱えられた。

祈りの前の説教で、教皇はこの日の福音朗読箇所、ルカ福音書の「マリアのエリザベト訪問」と「マリアの賛歌」(1,39-56)を取り上げられた。

神の御子を宿ったことを天使から告知されたナザレのおとめマリアは、同じく身ごもっていた高齢の親類、エリザベトを訪ねた。聖霊に満たされたエリザベトはマリアに対し、「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています」と声高らかに言った。

教皇はこの訪問を観想しつつ、実際、マリアがエリザベトと全世界にもたらした一番大きな贈り物は、マリアの胎内ですでに息づいていたイエスであったと述べられた。

年取ったエリザベトと夫ザカリアは、子どもに恵まれなかったが、今や男の子の誕生を待っていた。その子はやがて洗礼者ヨハネとして、主に先立って行き、主の道を整える者となる。

マリアが到着した時、まだ目には見えないが、マリアの胎内におけるイエスの現存は、命や、家族、民の救いなど、すべての意味を一気に満たし、彼らの心は大きな喜びにあふれた。

そして、マリアもまた、マニフィカトと呼ばれる、素晴らしい神への賛歌をもって、その満ち満てる喜びを表した。

マニフィカトはいつくしみ深く忠実な神を賛美するものと教皇は述べ、神は、マリアのように、貧しい人や小さき者、神を信じる者、御言葉に信頼する者たちと共に、ご自身の救いの計画を完成されると話された。

エリザベトとザカリアの家には、マリアを通して訪れたイエスによって、喜びや兄弟愛的な交わりはもとより、希望と、祈り、賛美をもたらす信仰の空気が醸し出されたと教皇は指摘。

聖母の被昇天を祝いながら、この限りなく広がる恵み、イエスと言う名の恵みが、わたしたち自身に、そして家庭、共同体にもたらされるよう、聖母に願われた。

そして、マリアが、イエスをもたらしながら、新しい喜び、困難な時をも信仰をもって生きる力、いつくしむ力、互いに赦し、理解し、支え合う力をわたしたちに与えてくれるようにと祈られた。

また、教皇は祈りに続く巡礼者への挨拶で、今日、天国の栄光の中にある平和の元后マリアに、世界の各地で自然災害や、社会的緊張、紛争に苦しむ人々を託しつつ、すべての人に慰めと、平安と調和に満ちた未来が与えられるようにと、祈りを捧げられた。

 








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