2017-06-20 15:12:00

教皇、北イタリア・ボッツォーロでマッツォラーリ神父を回顧


教皇フランシスコは、6月20日、イタリアのボッツォーロとバルビアーナを訪問された。

私的な形で行われたこの訪問は、前世紀の2人のイタリア人司祭、プリモ・マッツォラーリ神父(1890-1959) と、ロレンツォ・ミラーニ神父(1923-1967)のゆかりの地に赴き、両神父の墓前で祈ることを目的としたもの。

この朝、教皇はまず、プリモ・マッツォラーリ神父が司牧者として生きた町、北イタリア、ロンバルディア州のボッツォーロを訪れた。

パダーナ平原の中の町、ボッツォーロはマントヴァ県に属するが、クレモーナ県との接点にあり、教会の教区としてはクレモーナ教区に属している。

ボッツォーロに到着した教皇は、クレモーナの司教や、同市の市長らに迎えられた。

教皇はマッツォラーリ神父が主任司祭を務めていた市内の聖ピエトロ教会に向かい、教会内の礼拝堂にある同神父の墓前で祈られた。

プリモ・マッツォラーリ神父は、20世紀前半のイタリアの教会と社会に、司祭として、また著作家として足跡を遺した。同神父は戦前・戦中はファシスト思想に反対し、戦後は徹底した平和主義、反暴力を唱えた。常に貧しい人々の権利を守る側に立った同神父は、貧しい教会を目指し、自らその貧しさを生きた。

教皇はボッツォーロ市民への挨拶で、かつて聖ヨハネ23世が「バッサ・パダーナに吹く聖霊のラッパ」と称賛し、福者パウロ6世が「あまりにも先を歩く彼に、しばしばわたしたちは追いつくことができず、それゆえ彼は苦しみ、わたしたちも苦しんだ。それは預言者の運命である」と回顧した、マッツォラーリ神父の先駆者的、預言者的生涯を振り返られた。

マッツォラーリ神父は人々の苦しみに向かい合いながら、その司牧的愛を、戦争や、全体主義、市民間の対立、民主主義の構築、人々の貧困など、様々なテーマに向かって広げて言ったと、教皇は回想。

迷惑と世間で捉えられがちな貧しい人々を、教会はそのままに受け入れ、愛することで、教会そのものが回心する必要があると説いたマッツォラーリ神父の、「愛が少ない人は貧しい人があまり目に入らず、愛にあふれた人は多くの貧しい人を見る。愛の無い人は、誰も見ない」という言葉を、教皇は思い起こされた。

教皇はこの地がマッツォラーリ神父のような司祭たちを生み出したことを誇りに思い、自分たちもまたこのような司祭に、このようなキリスト者になれるよう努力してほしいと、司牧者や信者たちに願われた。

この後、教皇はトスカーナ山中の村、バルビアーナに移動された。








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