2017-04-29 18:51:00

「心を復活の主の光に開こう」教皇、エジプトのカトリック信者たちとミサ


教皇フランシスコは、4月29日、訪問先のエジプトで、カトリック信者たちとミサを捧げられた。

教皇は4月28日と29日の両日、政府や宗教関係者らの招きで、エジプトの首都カイロを訪れていた。

エジプトは人口の大部分がイスラム教徒であるが、およそ10%をコプト正教会の信者が、そして約0.31%をカトリック信者が占めている。

同国におけるキリスト教の歴史は非常に古く、伝承によれば、使徒聖マルコがこの地にキリスト教を伝え、アレクサンドリアの初代総主教となった。

エジプトのカトリック教会は、コプト典礼を中心に、アルメニア典礼、ラテン典礼、メルキト・ギリシャ典礼、カルデア典礼、マロン典礼、シリア典礼の、7つの共同体からなる。

教皇ミサは、厳戒態勢の中、カイロ市内の空軍の競技場で行われたが、エジプトのカトリック信者たちの教皇訪問に対する喜びは大きく、前日夜から会場に向かう参加者たちの列が続いた。

ミサの説教で教皇は、十字架から復活の真理に至るまでの経験を得ない者は、容易に絶望に陥ってしまうと述べ、神と出会うためには、まず自分が神に対して持っている限られたイメージを十字架につける必要があると話された。

「復活の信仰から教会は生まれ、真の信仰はわたしたちをより愛徳に満ち、いつくしみ深く、正直で、人間的な者とします。その信仰は、対話の文化と、尊重、兄弟愛をわたしたちに守り、体験させるものです」と教皇は語られた。

また、「神に喜ばれる信仰は、その生活を通して宣言される信仰だけです」と述べた教皇は、「信者にとって、唯一過度であっても許されるものは、愛徳だけです。それ以外のすべての過激主義は神から来たものではなく、神はそれを喜ばれません」と説かれた。

「皆さんの心を復活の主の光に開くことを恐れないでください。復活の主に皆さんの不安を自分や他人のための前向きな力に変えていただきましょう。」

「友人も、敵も、すべての人を恐れず愛しましょう。なぜなら生きた愛の経験の中にこそ、キリスト者の力と宝があるからです。」

教皇はこのように話し、エジプトのカトリック信者らを励まされた。

この後、教皇は、カトリック・コプト典礼の神学校で、エジプトの司祭・修道者・神学生らとの出会いを持たれた。

こうして、2日間のエジプト訪問を終了された教皇は、同日夕方カイロを発ち、ローマへの帰途につかれた。








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