教皇フランシスコは、エジプト訪問中の4月28日、コプト正教会の教皇タワドロス2世とお会いになった。
エジプト訪問初日、教皇はアブドゥル・ファタハ・アル・シーシー大統領、カイロのアル=アズハル・モスクのグランド・イマーム、アフマド・アル・タイーブ師らと会見。
続いて、コプト正教会総主教庁に、コプト正教会の第118代教皇、アレクサンドリアおよび聖マルコ大主教管区総主教、タワドロス2世を表敬訪問し、個人会談を行われた。
両教会の合同会見で教皇フランシスコは、殉教者たちの流した無実の血においてキリスト者たちは一致すると強調。善を説き、愛徳の業を共にすることで、暴力に対抗しようと呼びかけられた。
行いや言葉を通したエキュメニズムだけでなく、わたしたちには洗礼に基づく、すでに具体化された交わりがあると教皇は指摘。キリスト者の完全な一致に向けた歩みは常にここから出発すると話された。
特に、教皇はコプト正教会とカトリック教会は「慈愛」という共通の言語を話すことができると述べ、イエスにおける信仰を共にする兄弟姉妹たちが愛徳の業において協力することを望まれた。
教皇はまた、初代教会の時代から今日まで続くキリスト者たちの殉教に言及。悪に悪をもって答えるより殉教を選んだコプト教会の信者たちの証しを思い起こされた。
「天上のエルサレムが一つであるように、わたしたちの殉教録も一つ」「皆さんの苦しみはわたしたちの苦しみであり、彼らの無実の血においてわたしたちは一致する」と述べた教皇は、これらの殉教者の証しに強められ、善を説き広めながら、暴力に反対していかなければならないと語られた。
この後、タワドロス2世と教皇フランシスコの参加のもと、近くの聖ペトロ教会まで宗教行列が行われた。同教会は、昨年12月11日、テロ攻撃を受け、29人が犠牲になった。
教皇は同教会の入口で犠牲者を偲び祈りを捧げられた。
聖堂内で行われたエキュメニカルな祈りの集いには、他のキリスト教諸教会の指導者らも出席し、共に犠牲者のために祈り、平和を希求した。
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