2017-04-03 16:13:00

教皇、ミランドラで地震被災者に希望呼びかける


4月2日、北イタリア・エミリア=ロマーニャ州のカルピ教区を訪問した教皇フランシスコは、午後ミランドラに向かわれた。

モデナ県北部の都市ミランドラは、2012年5月のイタリア北部地震の震源に近く、この地震で4人の市民が亡くなったほか、住宅、工場、文化財など広範な被害を受け、市民生活と地元経済は大きな打撃を被った。

ミランドラの大聖堂は、地震で正面壁上部が崩落。さらに度重なる余震で天井が崩壊し、聖堂内部の被害を悪化させた。教皇の訪問時も、大聖堂の外には瓦礫が残り、内部は修復・耐震工事のために足場が組まれていた。

消防士らと共に大聖堂内に入られた教皇は、正面祭壇に献花、地震犠牲者のために祈られた。

教皇フランシスコは大聖堂前に集った市民への挨拶で、5年前、地震の数週間後に同地に赴いた前教皇ベネディクト16世の連帯を思い起こすと共に、ご自身もまたこの訪問を通し、被災者に全教会の愛情を伝え、復興への歩みを励ましたいと述べられた。

地震は、地域の人類・文化遺産や、家屋、生産活動、教会などを破壊しただけでなく、親しい人を亡くし、一生涯の努力の結晶を失った人たちに、内的な傷を植え付けたと、教皇は人々の苦しみを思いやる一方で、被災者たちが地震後の不安定な状況の中で見せた尊厳と、勇気、福音的精神を称えられた。

未だ残る困難を前に失望することなく、積極的な気持ちと、希望、この地方の人々の気質である勤勉さを失わないようにと願われた教皇は、神の支えを被災者たちのために祈られた。

この後、教皇はミランドラ市内の地震犠牲者追悼碑の前で祈りを捧げられた。

こうしてカルピ教区への司牧訪問を終えられた教皇は、同日夜バチカンに戻られた。

 

 








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