2017-03-27 15:35:00

ミラノ大司教区訪問:教皇、モンツァでミサ


教皇フランシスコは、北イタリアのミラノ大司教区を訪問した3月25日午後、モンツァで信者と共にミサを捧げられた。

ロンバルディア州モンツァ・エ・ブリアンツァ県の県都モンツァは、ミラノから北東約15kmの都市。

ミサ会場となったモンツァ公園は、ヨーロッパにおける最も広大な庭園の一つとして知られる。朝早くから会場に向かう信者たちの列が続き、教皇ミサ参加者は、ミラノ大司教区発表で、およそ100万人と言われた。

ミサの説教で教皇は、利益を追い求める現代の風潮の中で、人々の生活、仕事、家族、貧しい人々、移民、若者の未来までもが投機の対象として搾取されている現実を見つめられた。

また、目まぐるしい生活リズムが、人間から希望と喜びを奪っていると教皇は述べ、論理的にはより良い社会を築くはずが、わたしたちは家族や友だちのために使う時間、連帯を育て、歴史の記憶を保つための時間すら失ってしまったのではないかと疑問を投げ掛けられた。

こうした中、「今日、わたしたちの街で、福音の喜びを生きることはどうしたら可能なのか?」「今、このような状態の中で、キリスト教的希望を持つことはできるのだろうか?」と問うことが必要と教皇は話された。

そして、もしキリスト教的喜びと希望を保っていくことができるならば、わたしたちはこの様々な痛ましい状況を前に、雨が降り止むのをただ待つ人のように、手をこまねいていることはできないと説かれた。

「神のお告げ」の祭日を祝ったこの日、教皇は受胎告知の天使とマリアを思い起こし、そこから現代の信仰の挑戦を生きるヒントを得るよう招かれた。

天使はお告げの中でマリアに神の救いの歴史を思い出させているように、わたしたちも自分たちの先人がたどってきた歴史と共に、神の民としての帰属を思い起こさなけれなばらないと教皇は強調。

ミラノの教会は、無数の顔と歴史に彩られた、多文化・多民族性を誇るものであり、これを豊かさとして、異なる人々を尊重と創造性をもって受け入れ、自分たちの中に閉じこもることなく、助けを必要とする人々の中にイエスを見出し、手を差し伸べていくように召されていると説かれた。

教皇はモンツァでのミサの後、ミラノに戻られ、市内のサン・シーロ・スタジアムで堅信の秘跡を準備中の青少年たちとの集いを持たれた。

この中で、教皇は「いじめ問題」に言及。皆さんの学校や近所で、「いじめをしない」「いじめを決して許さない」ように、堅信の秘跡を機会にイエスに約束してくださいと、少年少女たちに願われた。

一日に渡るミラノ大司教区訪問を終えた教皇は、同日夜、バチカンに戻られた。








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