2017-03-02 17:53:00

四旬節始まる、教皇、聖サビーナ教会で灰の儀式


教皇フランシスコは、3月1日、ローマ市内の聖サビーナ教会で「灰の水曜日」の典礼をとり行われた。

この日、カトリック教会の暦は「灰の水曜日」を記念し、これと共に、回心と償いをもって復活祭に向けて歩む期間、「四旬節」が始まった。

「四旬節」は、公生活に入る前のキリストが荒野で40日間の断食を行ったことを思い起こし、復活祭までの主日(日曜日)を除く40日間、悔悛し、祈り、断食や節制、施しや愛徳の実践を通して、キリストの復活の記念によりよい形で与る準備をする期間。

また、この期間は特に洗礼志願者たちの準備の時であり、同時にすべての信者にとって、自らが洗礼を受けた時の思いを新たにする機会となる。

「四旬節」の初日にあたる「灰の水曜日」に、教会は「灰の式」と呼ばれる儀式をとり行なう。この式で、信者は死と悔い改めの象徴である灰を各自の額や頭に受ける。

儀式に使用される灰は、前年の「枝の主日」(復活祭直前の日曜日)に祝福されたオリーブや棕櫚の枝を燃やしたもので、司祭はそれを聖水で祝別し、「あなたはちりであり、ちりに帰る」(創世記3,19)、あるいは「回心して福音を信じなさい」(マルコ1,15)という言葉と共に、信者の額に灰で十字のしるしをする。

灰の水曜日の夕方、ローマのアベンティーノの丘に赴かれた教皇は、聖アンセルモ教会から、聖サビーナ教会に向けて、聖職者や修道者、信者らと共に宗教行列を行われた。

聖サビーナ教会でミサを捧げられた教皇は、説教で、今日から始まるこの恵みの時にあたり、わたしたちの眼差しを神のいつくしみに向け、御父の憐れみ深い心に帰るよう呼びかけられた。

教皇は、四旬節を「わたしたちを押し潰し、わたしたちを神の子としての尊厳にふさわしくない者にしてしまうすべての物事に対する、神のいつくしみの勝利の道」「隷属から解放へ、苦しみから喜びへ、死から命への道」であると話された。

また、四旬節は「わたしたちの精神を窒息させる、無気力や、他人に対する無関心、人生を矮小化してしまう表層的な考えに、ノーという時」「わたしたちに命を吹き込み、ちりであるわたしたちを人間に変える、神の息吹に心を開く時」と説かれた。

説教の後、灰の式がとり行われ、教皇はまず最初にジョセフ・トムコ枢機卿からご自身の頭に灰を受けられ、続いて、枢機卿や司教らに灰を与えられた。

 








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