2017-02-10 17:10:00

教皇「病者たちを見舞い、社会からの疎外を感じさせないように」


教皇フランシスコは、2月10日、イタリア司教協議会の医療福祉委員会の関係者とお会いになった。

この出会いは、2月11日、典礼暦で「ルルドの聖母」の日に記念される、カトリック教会の「世界病者の日」を前に行われた。

教皇は関係者らへの挨拶で、今年は「世界病者の日」創設25年、イタリア司教協議会の医療司牧事務所創立20年を迎えることに言及。

病気の人々の中にご自分を見出すようにとのイエスの招きに従い、病者たちへのより総合的なケアを目指し、これまで奉仕してきた多くの人々の歩みを神に感謝された。

医療司牧の歩みを振り返る中で、教皇は近年めざましく発展した科学研究が医療界にもたらした貴重な成果を認めると共に、これらの研究が、特に普段関心の寄せられない難病の治療に役立ち、患者の苦しみを和らげることを願われた。

一方で、「切り捨ての文化」がまさに医療の分野で悲しい形となって現れることがあると教皇は警告。

病者と彼らの尊厳を中心に考えることなく、高齢者や難病患者などに対し、その弱い立場を利用するような行為が行なわれないよう注意し、倫理観と連帯精神を育むことが大切と話された。

聖ヨハネ・パウロ2世が「世界病者の日」を創設したのは、「命の文化」を推進することはもとより、教区や共同体や家庭で医療司牧の重要性を認識してもらうことにあった、と述べた教皇は、病院や家で孤独な状態に置かれた病者をしばしば訪問し、これらの人々が社会からの疎外を感じることがないようにと希望された。

そして、神を必要とする病者たちに、神の愛と祝福、御言葉と秘跡による慰めが欠けることがないようにと呼びかけられた。








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