バチカンの外務局長ポール・ギャラガー大司教は、1月28日から2月3日にかけて、日本を公式訪問した。
ギャラガー大司教の訪問は、日本政府の招きに応え行われた。
1月28日、成田空港に到着したギャラガー大司教は、駐日教皇大使ジョセフ・チェノット大司教、中村 芳夫・駐バチカン日本国特命全権大使 、日本司教協議会の関係者らに迎えられた。
到着後、同大司教は、聖イグナチオ教会でミサを共同司式し、2月2日の「世界奉献生活の日」に先立ち、日本の奉献生活者らに励ましを与えた。
同日夜、ローマ教皇庁大使館で行われた外交団との集いには、石原伸晃経済再生担当相らが出席。ギャラガー大司教はこの席で、日本と教皇庁のすぐれた協力関係を強調。古くからの文化的・精神的結びつきから生まれたこの協力関係が、今日、平和構築や、非核化、発展途上国への支援、環境保護などの推進に具体的に表れていると述べた。
29日午前、ギャラガー大司教は、東京カテドラル関口教会でミサを共同司式。この後、広島に移動した。
30日午前、世界平和記念聖堂で「正義と平和」のためのミサを共同司式。ギャラガー枢機卿はミサの説教で、「平和の巡礼者」として広島に歴史的訪問をした教皇聖ヨハネ・パウロ2世を思い起こした。
この後、同大司教は、湯崎英彦・広島県知事、松井一實・広島市長と会見。午後、広島平和記念資料館を、広島平和文化センターの小溝泰義理事長の案内を受けながら見学した。
平和記念公園を訪れたギャラガー大司教は、原爆慰霊碑に献花。1981年2月25日に聖ヨハネ・パウロ2世が同じ場所で祈った、平和の賜物を求める祈りを捧げた。
1月31日、ギャラガー大司教は東京・赤羽の星美学園聖堂で、青少年の父、聖ヨハネ・ボスコの記念日のミサを祝った。
この日、同大司教は、安倍晋三首相を表敬訪問。首相との会談では、日本と教皇庁の豊かな協力関係と、アジア地域の平和発展への具体的取り組みがテーマとなった。安倍首相は、2014年のバチカン訪問の際の教皇フランシスコとの出会いに感謝を述べると共に、人々の教皇への尊敬を伝え、日本への招待を述べた。
同日、ギャラガー大司教は、岸田文雄外相とも会談。教皇の平和と和解を推進する取り組みや、地域の情勢をはじめ、軍縮・不拡散、社会の弱い立場にある人々の保護の必要、気候変動問題などについて話し合った。
2月1日、初台教会でミサ。カリタスジャパンをはじめ、愛の奉仕に携わる様々な組織や人々との集いの中で、日本の教会関係者による幅広い愛の活動について耳を傾けた。
また、この日、ギャラガー大司教はBSフジLIVE「プライムニュース」に出演。教皇フランシスコがしばしば言及する、真の「出会いの文化」を推進するための、教皇庁の国際的努力について説明した。
2日、同大司教は、上智大学で講演。「平和文化の促進」をテーマに、国際社会における平和構築のための教皇庁の取り組みや、平和を保証するための具体的に何をすべきかなどについて語った。
ギャラガー大司教は、講演後、イエズス会関係者と昼食。訪日の最後の行事として、上石神井の日本カトリック神学院東京キャンパスを訪問。関係者らとミサを捧げ、神学生と交流した。
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