2017-01-15 17:08:00

教皇フランシスコ: 日曜正午アンジェラスの祈り「小さな難民たちに救いの手を」


1月15日カトリック教会は「世界難民移民の日」を記念した。この日の日曜正午のアンジェラスの祈りに際して、教皇フランシスコは聖ペトロ広場を埋め尽くした会衆に向かって、難民移民たち特に子供たちに救いの手、およびあらゆる形の保護を呼びかけた。

 

「兄弟姉妹の皆さん、毎日のニュースで皆さんもご存知のように、ヨーロッパ諸国に流れ込む難民の数が日毎に増加しています。特にこの冬の寒気の中で彼らは危機的な状況の中に置かれています。特により善い未来を求めてヨーロッパ諸国に入国を希望する難民たちの中に親や兄弟たちと離れ離れなった独りぼっちの子供たちの数が増えています。これらの子供たちは何の保護も助けもなしにたった一人でその苦しみ困難に立ち向かっていかなければなりません。かれらがさらされている危険は言語を絶するものがあります。今日これら一人ぼっちの子供たちの数はますます膨れ上がっています。かれらに対する保護と擁護は緊急課題です。

今、ここ聖ペトロ広場にも多くの外国人グループの姿が見られます。様々に文化の異なる人々の共存のためには相互の尊重と異なる文化の受容が根本条件です。

親愛なる友人の皆さん、あなたたちを受けいれてくれている地域で穏やかで平穏な生活を営んで欲しいと思います。皆さんを受けいれている国や人々の法律や伝統を尊重し心から遵守してください。また同時に皆さんの故国の文化や価値観をも大切に守ってください。異なる文化の出会いは常に全ての人々にとって豊かさをもたらすものでもあります。

私は難民移民のために働いてくださっている全ての人々に心から感謝いたします。この働きを続けていく上で、聖フランシスカ・カブリーニの模範は力になります。ちょうど今年は彼女の死去100周年記念にあたります。

移民の母とも呼ばれるこの聖女は遠く故国や家族から離れている人々に、キリストの愛を伝えるためその生涯を捧げました。彼女の証しがわたしたちに外国人たちのお世話をする中で力と助けを与えてくれますように。かれらの中にこそ、キリストご自身が、しばしば苦しみ、拒絶され、辱められたお姿で現存するからです。

今日のミサ中で朗読された福音は、洗礼者ヨハネが人々にキリストを世の罪を取りのぞく神の子羊として宣言しているエピソードが語られました。

ヨハネのこの宣言は、わたしたちの信仰にとって、また教会自体の使命にとって大変重要なことです。教会はいつの時代にも、どこにあっても洗礼者聖ヨハネがなさったあの宣言を繰り返すよう招かれています。世界中の人々にいつの時代の人々にもイエスを世の罪を取りのぞく神の子羊、イエスこそ唯一の救い主であることを宣言する使命を受けているのです。


司祭たちはミサ中で聖体拝領の前にこの言葉を毎日繰り返します。これこそ教会に託された全使命を表しています。教会は自分自身ではなくイエス・キリストを全世界に唯一の救い主として宣言するのです。キリストだけが人々を罪から救い解放し終わりない真の生命と自由へと導くのです」。








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