2016-12-24 15:34:00

バチカンの降誕祭:教皇による深夜ミサとウルビ・エト・オルビ


主の降誕を翌日に控えた12月24日、ローマは穏やかな天気に恵まれた。

バチカンの聖ペトロ広場では、クリスマス伝統のモミノキとプレゼピオ(イエスの降誕の場面を再現した馬小屋の模型)が、巡礼者の目を楽しませている。

高さおよそ25メートルのモミノキは、北イタリア、トレンティーノ=アルト・アディジェ州トレント自治県の町、スクレッレから寄贈された。

ツリーにほどこされた色とりどりの飾り玉には、イタリア各地の小児科病院で治療中の子どもたちによるデザインが取り入れられている。

一方、今年のプレゼピオは、マルタ共和国・ゴゾ島のアーティストによって製作された。

幅17m、高さ12m、奥行き8mの、この大型プレゼピオには、マルタの自然や特徴的な建物を背景に、マリアとヨセフをはじめ、幼子イエスの降誕をとりまく人々の生活が生き生きと表されている。また、「ルッツ」と呼ばれるマルタの伝統的漁船も風景の一部をなしているが、この漁船は地中海を渡る移民たちの悲しい現実に関心を向けさせるものでもある。

教皇フランシスコは、この夜21時半より、「主の降誕」を祝う深夜ミサをバチカンの聖ペトロ大聖堂でとり行われる。

この深夜ミサ中の「栄光の賛歌(グロリア)」に合わせて、広場のプレゼピオの秣桶の中に幼きイエス像が置かれる。

今年は、創設2百年を迎えたバチカン警察隊と、イタリア中部地震の救援に派遣されたバチカン消防隊の代表が、幼きイエスをプレゼピオ内に据える役割を担うことになっている。

一夜明けて、「主の降誕」の大祝日、25日(日)の正午、教皇は、聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーから、クリスマスメッセージと、ローマと世界に向けての教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられる。

 








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