2016-12-13 12:11:00

アメリカ大陸の保護者、グアダルーペの聖母の祝日、教皇によるミサ


カトリック教会の暦でグアダルーペの聖母の祝日を迎えた12月12日、教皇フランシスコはバチカンの聖ペトロ大聖堂で記念ミサを捧げられた。

教皇自らが、南北両アメリカ大陸の保護者、グアダルーペの聖母の日にミサを捧げるのは今年で3回目になる。

グアダルーペの聖母への信心は、16世紀にさかのぼる。

スペイン人による血なまぐさいメキシコ征服から数年後、聖母マリアはメキシコ市・北部の小さなテペヤックの丘の上で、原住民の少女の姿で、貧しいインディオのフアン・ディエゴに出現された。1531年12月9日のことであった。

聖母は、同市の司教に小さな聖堂を建てるようにとのメッセージを、フアン・ディエゴに託した。彼は教育のない自分のことを誰も信じないだろうと、最初はその任務を拒否したが、最後には受け入れ、司教のところに行くことになった。しかし、彼は、司教がメッセージを信じることができるよう、聖母に一つのしるしを願った。

12月12日、真冬にもかかわらず聖母は岩だらけの丘の上を香しいバラの花で満たした。フアン・ディエゴはそれらのバラの花を自分のマントで包み、司教のところに赴いた。司教の前でバラの花でいっぱいになったそのマントを開くと、バラの花と共にマントにはテペヤックの丘の上で見たのと同じ聖母の姿が奇跡的に現れていた。

この奇跡を目の当たりにした司教は、フアン・ディエゴの言葉を信じ、聖母マリアの希望どおり、テペヤクの丘に聖堂を建設させた。これが今も世界中の巡礼者を惹きつけるグアダルペの聖母の巡礼聖堂である。

教皇はこの日のミサで、グアダルーペの聖母のもたらしたメッセージとは何かを説かれた。

「グアダルーペの聖母は、聖母マリアが、広いアメリカ大陸のすべての人々、これまでここで生きた人々、これから存在するであろうすべての人々を、母として抱きしめるということを預言的に示しています。

聖母のこの抱擁は、全アメリカ大陸の歩みの特徴を示しています。 アメリカ大陸は異なる多くの民族・文化が共存する地であり、人間の尊厳や、生命、すなわち母親の胎内から死に至るまでの生命を尊重し、あらゆる時代の貧しい移民たちを寛大に受け入れることを特徴としています。

聖母マリアは、ご自分のように、世界中のすべての人々を愛をもって寛大に受け入れ、兄弟姉妹の苦しみと喜びを分かち合うようにと励まします。 グアダルーペの聖母のメッセージは、教会そのもののメッセージでもあります。聖母は、教会のメンバーであるわたしたち一人ひとりを通して、愛と思いやりと共感のもとに人々が生きる、数多くの巡礼聖堂を世界中に築きたいのです。」

教皇はミサの説教でこのように語られた。

 








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