教皇フランシスコは、11月2日、ローマのプリマ・ポルタ墓地でミサを捧げられた。
この日、カトリックの典礼暦は、死者の日を記念した。この日は、亡くなったすべての信者たちを思い起こす日。
カトリック教会の伝統は、11月を「死者の月」とし、キリスト者として教会の交わりの中に生き亡くなった人々を記憶し、祈り、死の彼方の世界を意識するよう招いている。
教皇が訪問したプリマ・ポルタ墓地は、フラミニオ墓地とも呼ばれるように、ローマの北郊外、フラミニオ街道近くの、緑に囲まれた広大な霊園。この日は、死者の日とあって、花束を携えて親しい故人の墓前を訪れる多くの市民の姿があった。
墓地の敷地内でとり行われたミサの説教で、教皇は旧約聖書のヨブを思い起こされ、苦しみと失望と死の闇に直面しながらも、主への希望を捨てなかったヨブの信仰を示された。
死者の追悼には二つの思いがあると教皇は述べ、その一つとして悲しみを挙げられた。
墓地は親しい人たちが今はもう亡くなってしまったことを認識させると共に、自分たちの未来に待ち受ける死をも考えさせるがゆえに、悲しい場所に思われると教皇は指摘。
しかし、その悲しみの一方で、わたしたちは花束を携え、希望のしるしとして手向けるのであり、そこには未来の祝祭に対する思いがあると話された。
教皇は、死者の日にはこうした悲しみと希望が入り混じっているが、この希望に助けられ、わたしたちは歩み続けなければならないと強調。
希望の花束は強い糸で天国とつながり、わたしたちに復活への希望をかきたててくれると説かれた。
そして、教皇は、十字架によって希望の扉を最初に開いてくださったイエスと共に、この歩みを続けていこうと呼びかけられた。
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