2016-10-04 14:16:00

教皇、中部イタリア地震被災地を訪問


教皇フランシスコは、10月4日、中部イタリア地震の被災地を訪問された。

この訪問は私的な形で行われた。

教皇は日帰りの訪問で、今年8月24日の地震で特に壊滅的な被害を受け、多くの死者・負傷者を出した、ラツィオ州のアマトリーチェとアックーモリ、マルケ州のペスカーラ・デル・トロント、アルクアータ・デル・トロントなどを中心に、被災地区を広く回られた。

4日早朝、アマトリーチェに到着された教皇は、最初に地元の学校の仮設校舎を訪れた。

赤いコンテナハウスの校舎は、地震の後、住民の願いにより、最も早く設置されたものの一つ。この出会いは予告無しに行われたため、児童・生徒、教員らは、教皇の思いがけない訪問に驚き、そしてその驚きはすぐに大きな喜びへと変った。

教皇は生徒たちへの言葉で、地震直後の状況を見て非常に心を痛めたが、あの時点での被災地訪問は救助の妨げになると考え、それはしばらく控えていたと述べられた。

しかし、それが可能になった時には、真っ先に学校を訪問したいと考えていたと話された。

教皇はこの訪問で、ご自分が皆に寄添っていること、皆のために祈っていることを伝えたかったと強調。関係者らに祝福を与え、被災したすべての人々を聖母の保護に託された。

「いつも前を見つめましょう。元気を出して、お互いに助けあいましょう。一人で歩くより、皆で歩んだ方がいいのです」と、教皇は励ましを述べ、生徒や教師らを抱擁された。

この後、教皇は消防団の案内を受け、車でアマトリーチェの町で最も被害の大きかった「レッドゾーン」に入られた。

破壊された家屋や町の中心部をご覧になった教皇は、犠牲者を悼み、深い祈りを捧げられた。

この後、教皇は、アマトリーチェ南西で同じくラツィオ州のボルボーナを訪れ、医療施設の患者ら、およそ60人とお会いになった。

入院者の多くは被災地から避難したお年寄りたちからなる。教皇はこれらの人々一人ひとりに言葉をかけ、昼食を共にされた。

さらに午後、教皇は、広域な被災地域の中で消防・救急隊の中心基地となっている、チッタレアーレ(ラツィオ州)に立ち寄り、隊員らを励まされた。

この後、教皇はアックーモリ(ラツィオ州)、アルクアータ・デル・トロント(マルケ州)、ペスカーラ・デル・トロント(同)、サン・ペッレグリーノ・ディ・ノルチャ(ウンブリア州)などを相次ぎ訪問。被災者や、地元消防団、行政関係者らを勇気付けられた。








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