2016-10-02 16:37:00

教皇、アゼルバイジャンへ、バクーのカトリック共同体とミサ


教皇フランシスコは、10月2日、アゼルバイジャンを訪問された。

教皇は9月30日から3日間の日程で、ジョージア(グルジア)とアゼルバイジャンの2カ国を訪問されている。

10月2日朝、ジョージアを後にされた教皇は、2番目の訪問国アゼルバイジャンに向かわれた。

到着した首都バクーの空港で、教皇は同国の政府・教会関係者の出迎えを受けられた。

バクー市内に入られた教皇は、サレジオ修道会の司牧センターに隣接した無原罪の聖母教会で、アゼルバイジャンのカトリック共同体のためにミサを捧げられた。

前世紀に存在した、かつての無原罪の聖母教会は、バクーにおける最初のカトリック教会として、1912年に献堂されたが、ボリシェヴィキ政権時代、1931年に取り壊された。

1991年、アゼルバイジャンが共和国として独立した後、小さなカトリック共同体が再び息を吹き返した。1992年、バクーの信者らは教皇庁に司祭を派遣して欲しいと手紙を書いた。

2002年、聖ヨハネ・パウロ2世のアゼルバイジャン訪問により、同国のカトリック共同体はより認知されることとなり、2007年には新しい無原罪の聖母教会が献堂された。

様々な民族、文化に属する信者たちから構成されるこの小さな共同体の司牧は、バクーにミッションのために派遣されたサレジオ修道会に託されている。

教皇の訪問に対する共同体の喜びは大きく、教会の内外に詰め掛けた信者たちは教皇を温かく歓迎した。

青少年たちが合唱・演奏する聖歌によって、ミサは若い息吹にあふれた。

説教で教皇は、キリスト教生活の基本としての信仰と奉仕の関係をテーマに話された。

キリスト者の生活の中で信仰と奉仕は密接に結びついており、それを切り離すことはできないと教皇は強調。その関係を、アゼルバイジャンの伝統文化・工芸である、絨毯になぞらえて説明された。

すべての絨毯は横糸と縦糸から織られ、それを組み合わせることで全体の調和を生み出しているが、キリスト教生活もまた、毎日忍耐強く織り成されるものでなくてはならない、その横糸が信仰、縦糸が奉仕であると説かれた。

「わたしたちは見返りを求めて奉仕するのではなく、わたしたちへの愛のために自らしもべとなられた神に似た者となるために奉仕しなければならない」

「奉仕とは生き方であり、その中にキリスト者のあり方がすべて要約されている」

「礼拝と祈りにおいて神に奉仕すると共に、隣人を具体的な方法で愛し、共通善のために働くことが大切」と教皇はこのように話された。

教皇は最後に、コルカタの聖テレザ(マザー・テレザ)の「信仰の実は愛です。愛の実は奉仕です。奉仕の実は平和です」という言葉を示し、バクーのカトリック共同体を励まされた。

 








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