ジョージア(グルジア)を訪れている教皇フランシスコは、10月1日、ムツヘタのスヴェティツホヴェリ大聖堂を訪問された。
教皇は前日9月30日にジョージアに到着。2日間に渡り、同国の政府関係者、ジョージア正教会の指導者、そしてカトリックの聖職者・信者らとの出会いを持った。
ジョージア正教会の精神的中心である、ムツヘタの大聖堂への訪問は、教皇の同国における最後の重要な公式行事となった。
ムツヘタは、トビリシから22km離れた古都で、グルジア東部に紀元前3世紀から紀元6世紀にかけて存在したイベリア王国の首都であった。山々と2つの川に囲まれた美しい景観と、豊かな歴史建造物で知られる。
教皇が訪問したスヴェティツホヴェリ大聖堂と、その他の2つの修道院は、ムツヘタの歴史的建造物群として、ユネスコの世界遺産に登録されている。
大聖堂を訪れた教皇は、前日に続き、全ジョージアのカトリコス総主教イリヤ2世に迎えられた。
同大聖堂にはキリストの聖なるトゥニカ(上衣)が保管されてきたという古い伝承がある。
総主教と教皇は、キリストの聖なるトゥニカと共に聖シドニアが葬られたといわれる祭壇に、共にろうそくを捧げ、祈られた。
教皇はこの訪問における言葉で、この聖なるトゥニカの神秘を観想。
「それには縫い目がなく、上から下まで一枚織りであった」(ヨハネ19,23)と福音書に記されるキリストの衣は、「天のいと高きところ、すなわち天の御父から一致のしるしとしてもたらされたがゆえに、どうしても裂くことのできないものであった」と話された。
教皇は、キリスト者たちが分裂を前に諦めることなく、むしろキリスト教的兄弟愛の精神に力づけられ、その裂け目を再び縫い合わせることが必要と強調。ジョージア正教会とカトリック教会のあらゆるレベルにおける兄弟愛と協力を育んでいくことを望まれた。
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