アルメニア訪問：ギュムリで教皇ミサ

教皇フランシスコは、６月25日、アルメニアのギュムリでミサを捧げられた。

アルメニア訪問の２日目、ツィツェルナカベルトの虐殺犠牲者追悼モニュメントで祈った教皇は、続いて首都エレバンから北西約90kmの都市、ギュムリに移動。市内の広場でアルメニアのカトリック信者のために、ミサをとり行われた。

国民の大多数がアルメニア使徒教会の信者であるアルメニアでは、カトリック信者は全人口の10パーセントほどを占めている。

この教皇ミサのために、アルメニア全土はもとより、ジョージア（グルジア）など近隣国から、およそ２万人の信者が詰め掛けた。

ミサの説教で教皇は、キリスト教徒としての生き方を再び堅固に築くための基礎として、「記憶」「信仰」「いつくしみの愛」の３つを信者たちに示された。

「記憶」とは、まず、神がわたしたちにしてくださったことへの記憶であり、次に、アルメニアのキリスト教の貴重な歴史の中で、伝統や聖人たちによって培われた、民の記憶であると教皇は述べられた。

次に「信仰」について教皇は、信仰こそは未来の希望であり、それを過去の何かにしてはならないと警告。信仰とはイエスとの出会いの中で生まれ、また生まれ、人生のすべての状況を照らし続けていくものと話された。

さらに教皇は「いつくしみの愛」の必要を説きながら、慈愛の行為、具体的な愛の業は、キリスト者の生き方における「岩」であり、「名刺」であると強調された。

同日午後、教皇はギュムリにおいて、アルメニア使徒教会のカテドラル、カトリック教会のカテドラルを相次ぎ訪問し、歓迎を受けられた。

夕方、エレバンに戻った教皇は、市内の広場でアルメニア使徒教会とカトリック教会合同の、平和のための祈りの集いに参加された。