2016-06-02 17:56:00

司祭たちの聖年:祈りや巡礼、教皇と共に黙想


「いつくしみの聖年」の公式行事、「司祭たちの聖年」が始まった。

6月1日(水)から、「イエスの聖心(みこころ)」の大祝日である同月3日(金)まで、世界中の司祭と共に「司祭たちの聖年」が祝われる。

「イエスの聖心」は、カトリック教会の典礼暦で「キリストの聖体」を祝った木曜日から8日目の金曜日に記念される。(日本の教会の暦では、「キリストの聖体」を日曜日に祝うため、「イエスの聖心」はそれから5日後の金曜日となる。)

今年は、「イエスの聖心」の大祝日が教皇ピオ9世によって1856年に制定されてから、160年を迎える。

「イエスの聖心」の日は、カトリック教会の「世界司祭の聖化のための祈願日」でもある。世界から聖年に参加する司祭たちのために、ローマではこの日を頂点とし3日間に渡る様々な行事が企画された。

「司祭たちの聖年」の初日、6月1日、司祭たちはローマ市内の教会で祈りや聖体礼拝に参加。ゆるしの秘跡に与った後、バチカンの聖ペトロ大聖堂の聖年の扉に向けて巡礼を行なった。続いて、言語グループ別にカテケーシスやミサが行われた。

2日目の6月2日は、教皇フランシスコの指導による黙想の日となった。教皇はこの日、ローマ市内の3つの大聖堂で司祭たちのために黙想を行なった。

教皇は午前中、ローマの司教座聖堂であり、教皇直属の4大バジリカの一つである、ラテランの聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ)で、第1回目の黙想を指導。

続いて、正午と夕方に、同じく教皇直属大聖堂である、聖マリア大聖堂(サンタ・マリア・マッジョーレ)、城壁外の聖パウロ大聖堂(サン・パウロ・フォーリ・レ・ムーラ)で、第2回目、第3回目の黙想を行なった。

教皇は最初の黙想で、神と人を最も一致させる行いは、いつくしみの業であると強調。

神のいつくしみは、わたしたちを「いつくしみの道具」とし、それを人にも分け与えたいと願わせると述べた教皇は、神からいつくしみを受け取ることにおいても、また人にいつくしみを与えるにおいても、決して「多すぎる」ということはないと説かれた。

また、教皇は、わたしたちは神のいつくしみを知らなくとも長い間生きられるが、「すべてがいつくしみである」と知った時、泣きながら、自分はいつくしみをこれほど必要としていたのに、なぜもっと早くそれを知り受け入れなかったのかと、悔やむことになるだろうと話された。

「イエスの聖心」の大祝日を迎える6月3日には、「司祭たちの聖年」を締めくくるものとして、教皇と司祭らによる共同司式のミサがバチカンで捧げられる。

 








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