2016-05-27 17:23:00

カポヴィッラ枢機卿逝去、聖ヨハネ23世の秘書


教皇聖ヨハネ23世の特別秘書を務めたロリス・フランチェスコ・カポヴィッラ枢機卿は、5月26日、入院先のイタリア・ベルガモの病院で、100歳で逝去した。

カポヴィッラ枢機卿は、1915年、北イタリア・パドヴァ近郊に生まれた。

1940年、ベネチアで司祭叙階。同総大司教区で小教区をはじめ、学生・労働者・受刑者・病者らの司牧に当たった。

ラジオを通しての説教を続けながら、1950年、イタリアのジャーナリストの国家資格取得。教区新聞の編集長を務めたほか、カトリック系全国紙「アヴェニーレ・ディタリア」のベネチア版を編集した。

1953年から1958年の間、ベネチア総大司教、アンジェロ・ロンカッリ枢機卿の秘書となった。

1958年10月28日、ロンカッリ枢機卿がローマ教皇に選出され、ヨハネ23世となったことにより、共にローマに赴き、1963年6月の同教皇の逝去まで、特別秘書を務めた。第2バチカン公会議の召集・開会をはじめ、ヨハネ23世の在位中のあらゆる出来事の証人となり、同教皇と喜びと苦しみを共にした。

ヨハネ23世帰天後、後任のパウロ6世によって、公会議の顧問に任命される。1967年、キエティ=ヴァスト大司教。1971年、ロレート巡礼聖堂における教皇代理となった。

1988年に引退後、ヨハネ23世の故郷、ベルガモのソット・イル・モンテに居住。同教皇の著作や資料の整理・保存に奉仕し、同教皇の「魂の日記」や、書簡集等の編集に尽力。また自らの数多くの著作を通し、ヨハネ23世の生涯を世に広く紹介した。

2014年2月、教皇フランシスコによって枢機卿に任命された。バチカンで行われた叙任式には高齢のため出席できなかったが、教皇特使としてベルガモに派遣されたアンジェロ・ソダノ主席枢機卿から、枢機卿を象徴するベレッタ(帽子)と指輪を受け取った。

カポヴィッラ枢機卿の訃報に接し、教皇フランシスコは、ベルガモ教区関係者と同枢機卿の遺族、友人らに宛て弔電をおくられた。

この中で教皇は、カポヴィッラ枢機卿の福音を喜びをもって証しし、教会に奉仕した長く豊かな生涯を思いおこされた。

教皇は、特にカポヴィッラ枢機卿が聖ヨハネ23世に注意深い愛情をもって奉仕し、同教皇の記憶を情熱をもって守り、伝えたことを強調。

キエティ=ヴァスト大司教区とロレートでの司牧的献身、第2バチカン公会議における羅針盤としての役割に言及した。

教皇はカポヴィッラ枢機卿の永遠の安息を心から祈られた。

 

 








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