2016-03-24 18:11:00

教皇、ローマ郊外の移民センターで主の晩餐ミサ


復活祭を前にした「聖木曜日」3月24日、午後よりカトリック教会の典礼は、「聖なる過ぎ越しの3日間」に入った。

教皇フランシスコは、ローマ郊外、カステルヌオーヴォ・ディ・ポルトの移民センターで、「主の晩餐のミサ」を捧げられた。

この移民センターでは現在、難民認定申請者892人を受け入れている。

教皇はアフリカやアジア諸国など、国籍も様々な人々と共にミサを捧げられた。

ミサの中では、キリストが最後の晩餐の前に、愛と奉仕の模範として自ら弟子たちの足を洗ったことを思い起こす「洗足式」が行われた。

教皇は、ナイジェリア出身のカトリック信者ら4名と、カトリックのイタリア人ボランティアを1名をはじめ、エリトリア出身のコプト正教会の信者3名、マリ、シリア、パキスタン出身のイスラム教徒3名、そしてインド出身のヒンズー教徒1名の、計12名の足を一人ずつ洗われた。

ミサの説教で、教皇は「言葉より態度の方が多くを語ります」と述べつつ、「頭」であるイエスが、弟子たちの足を洗うというその「態度」をもって、互いに奉仕し合うことの模範を示したことを説明された。

一方で、教皇はもう一つの「態度」、弟子ユダが銀貨30枚でイエスを売り、裏切った態度にも注目された。

今日も世の中にはこの2つの態度があると教皇は指摘。

わたしたちは宗教は違っても皆神の子として、社会に溶け込み平和に暮らしたいと望んでいるが、この平和的態度の一方で、先日、ヨーロッパのある都市を破壊しようとした、平和に生きることを拒む者たちの戦争的態度があったと、2つの異なる態度を指し示された。

ユダの背後にはイエスを差し出すように金を渡した人々がいたが、これらの人々の後ろにも、平和ではなく流血、兄弟愛ではなく戦争を求める、武器商人たちがいると教皇は話された。

皆、宗教・文化は異なっても、同じ御父の子、兄弟として平和に生きようとしている、それが今、わたしと皆さんが共にしている「態度」ですと述べた教皇は、この兄弟愛が世界に広がっていくように祈りましょうと、ミサ参加者らに呼びかけられた。








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