2016-02-16 13:38:00

メキシコ訪問:教皇、チアパスで先住民共同体とミサ


教皇フランシスコは、メキシコ訪問4日目、サン・クリストバル・デ・ラス・カサスで先住民族の人々とミサを捧げられた。

サン・クリストバル・デ・ラス・カサスは、メキシコ東南部、チアパス州の都市で、マヤの伝統と、コロニアル様式の美しい建築群で知られる。

2月15日午前、教皇はメキシコシティから、チアパス州の州都トゥストラ・グティエレスへ特別機で移動。さらに州都からはヘリコプターでサン・クリストバル・デ・ラス・カサスに向かわれた。

市内の競技場で行われた教皇ミサには、同州はもとよりメキシコ全土から様々な先住民族の共同体が集い、会場は色とりどりの民族衣装であふれた。

教皇はミサの説教で、先住民の人々が社会の中で疎外され、彼らの文化や伝統に対する無理解にさらされてきたこと、権力や富にとりつかれた人々が、先住民の土地を搾取し、環境を汚染したことに悲しみを表された。

そして、これに対し教皇は、わたしたちは良心を問い、兄弟たちに赦しを請うことを学ぶべきと呼びかけられた。

また、今日、人類が体験している史上最も重大な環境危機について、教皇はこれから眼をそむけることはできないと強調。

自然と調和のうちに生き、自然をわたしたちを育む源、共通の家として尊重することを、先住民の人々から多く学ばなければならないと話された。

様々な文化の豊かさや、違い、特徴を消し去り、同一化しようとする現代文化の傾向の中で、若者たちが先住民族のお年寄りたちの知恵を忘れることがないようにと教皇は願うと共に、実利だけを追求する今日の世界が、無償性ということを再び学ぶよう希望された。

 

 








All the contents on this site are copyrighted ©.