2015-12-02 12:49:00

教皇、ケニア・ウガンダ・中央アフリカへの訪問を振り返る、一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで12月2日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中の講話で、教皇は先日行われたばかりのアフリカ歴訪を振り返られた。

教皇は、11月25日から30日まで、ケニア、ウガンダ、中央アフリカの3カ国を訪問された。

最初に訪れたケニアについて教皇は、平等性・受容性・持続性ある新しい発展モデルを目指しながら自然を守るという、今日のグローバルな挑戦を代表する国と述べられた。

東アフリカ最大の都市、ケニアの首都ナイロビには豊かさと貧しさが同時に存在し、これらの問題が集約されていたと述べた教皇は、富と貧困の共存を人類のスキャンダルとして示された。

「信仰に固く留まり、恐れるな」をモットーにしたケニア訪問では、天然資源、若い世代、人々の叡智が作り上げた価値など、自然と精神の遺産を大切にするよう呼びかけたと述べられた。

次に赴いたウガンダについて、教皇はその訪問の目的は同国の殉教者の列聖50年を祝うことにあったと紹介。

ウガンダ訪問は、「あなたがたはわたしの証人となる」(使徒言行録1,8)をモットーに、聖霊を受け、宣教者としての心と行いを燃え立たせ、教会活動や、貧しい人々、病者、難民らへの奉仕を通して、それぞれがキリストを証ししていくよう励ますものであったと話された。

最後に訪問した中央アフリカについて、暴力に満ちた紛争とそれに伴う市民の多大な苦しみという非常に困難な時期を経験し、今その状況からの脱出を模索する段階にあると、教皇は説明。

多くの苦しみを抱えるこの国で、人々の信仰と希望のしるしとして、12月8日より始まる「いつくしみの特別聖年」に先立ち、同国首都バンギで最初の「聖年の門」を開くことを望んだと話された。

「向こう岸に渡ろう」(ルカ 8,22)をモットーとした中央アフリカ訪問で、戦争や、分裂、貧困に背を向け、平和と、和解、発展を選ぶよう呼びかけ、そのためにも個人の意識や態度を改めると共に、異なる宗教間で祈りと平和への働きを分かち合っていくことを呼びかけたと述べられた。

教皇は中央アフリカ訪問最終日のミサを思い起こされ、同国人口の半分を占めるという青少年たちの姿に未来の約束を見たと話された。

このアフリカ歴訪で得た思いとして、教皇は、祖国を離れ、すべてを捨てて、遠い地で奉仕する宣教者たちの存在に言及。特にバンギで出合った高齢の修道女の、非常に若くしてこの地に赴き、助産婦としてこれまで3千人以上の新生児の誕生を助けたという話に感銘を表された教皇は、他の人々のために自分の命を捧げ尽くし、イエスを証しする多くの勇気ある宣教者たちに惜しみない賛辞をおくられた。

また、教皇はこうした多くの英雄的な宣教者たちの「証し」と「宣教精神」に触れながら、若者たちに向け、自分が人生の中で何をしたいかを考え、主の御旨に耳を傾けることの大切さを説かれた。そして、もし宣教者という選択があるならば、その可能性を排除しないよう願われた。

 

 








All the contents on this site are copyrighted ©.