2015-11-30 11:29:00

中央アフリカ:「愛と赦しをもって人生に勝つ」教皇、若者たちに


教皇フランシスコは、11月29日、中央アフリカの若者たちと祈りの時を持たれた。

この日の夕方、首都バンギの司教座聖堂で、「いつくしみの特別聖年」のための「聖なる扉」を全世界に先がけて開かれた教皇は、続いて司祭・修道者・神学生らとミサを捧げられた。

ミサ終了後、教皇は若者たちと共に祈り、代表の青年たちにゆるしの秘跡をとり行われた。青年たちは翌日バンギの競技場で司式される教皇ミサのための、前夜の祈りを行った。

教皇は若者たちを前に、中央アフリカのシンボル、バナナの木について話された。

「バナナの木は皆さんのシンボルだと聞きました。バナナの木は命の象徴です。それは常に成長し、実をつけ、その実は多くの栄養とエネルギーを与えてくれます。バナナの木は、また忍耐強い木です。戦争、憎しみ、分裂による困難なこの時、それは進むべき道を示してくれます。それは忍耐の道です。」

また、教皇は国を出て行きたいという人たちに対しこう話された。

「人生の挑戦から逃げることは、解決にはなりません。勇気と忍耐をもって、善のために闘うことが必要です。バナナの木は命を与え、実をみのらせ続け、さらなる命を与えます。なぜなら木は耐えて、そこに留まっているからです。」

ではどうしたら、勇気をもって留まることができるのか、教皇はそのために助言を行われた。

「一つは、祈ることです。祈りには力があります。祈りは悪に打ち勝ちます。祈りはすべてを可能とする神の御許に、あなたを近づけます。」

「二つ目は、平和のために働くことです。平和は何かの書類に署名をしてそれで終わりというものではありません。平和は毎日作り出していくものです。平和は手作りのもの、自分の手と生活で作っていくものです。」

「どうしたら平和のために働く人となれるのでしょう。第一に、決して憎まないことです。誰かがあなたを傷つけても、赦すようにしなさい。憎しみはいけません。たくさんの赦しが必要です。あなたの心に憎しみがあっても、赦すことができるならば、あなたは最も難しい闘いに勝った勝者、愛の勝利者なのです。そして、愛を通して、平和はやってくるのです」

「皆さんは人生の敗者になりたいですか、勝者になりたいですか。人はただ愛の道を通してのみ勝つことができます。愛と赦しをもって、皆さんは勝つのです。愛によって皆さんは人生の勝者となり、常に命をもたらすことができるのです。愛はあなたがたを決して敗北させることはありません。」

さらに教皇は、この日開いた「聖年の扉」について説明された。

「これは神のいつくしみの扉です。神に信頼してください。なぜなら神はいつくしみ、愛だからです。神は平和を与える方だからです。ですから、わたしは始めに言いました。祈りましょうと。耐えて、愛し、憎まず、平和のために働けるよう祈りましょう。」

教皇は若者たちを励まし、赦しの秘跡をとり行われた。








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