2015-10-13 18:02:00

シノドス:婚姻の秘跡を恵みの源泉として強調


バチカンでは、家庭をめぐる世界代表司教会議(シノドス)の発表・討議が続いている。

10月4日から25日まで開催中の世界代表司教会議・第14回通常総会(テーマ;「教会と現代世界における家庭の召命と使命」)の作業は、10月13日現在、中盤に入っている。

9日と10日に行われた全体会議では、シノドスの「討議要綱」第二部「家庭の召命の認識」についての発表が行なわれた。

また、第二部をめぐる発表が終了したことから、10日の全体会議では、要綱の第三部(最終部)「今日の家庭の使命」をめぐる発表も予定を繰り上げて始まった。

11日の休みを経て、12日、13日は分科会での作業へと移った。

14日からは再び全体会議で「討議要綱」第三部の発表の続きが行なわれる。

これまでの発表では、キリストを中心とした家庭の育成、神の計画の協力者としての夫婦の自覚の必要が強調された。

特に結婚に関して、その準備期間の大切さが挙げられた。婚約期間を福音宣教の時として捉え、両婚約者が結婚を感情的な側面からでなく、その秘跡としての意味を徹底的に理解することが求められる、とされた。

実際、結婚の破綻が婚姻後の数年で見られることの多さからも、未来の夫婦を適切な司牧で支えていく必要が改めて確認された。

結婚の不解消性については議論の余地は無いが、教会はこの真理をよりはっきり宣言し、不解消性を、負担ではなく神の贈り物、夫婦が福音の教えを生きるための恵みの源泉として示していくことが望まれた。

こうしたことから、婚姻の秘跡が、到達困難な理想や純粋な倫理問題として示されるのではなく、夫婦に与えられる新しい力として提示されていくことが必要とされた。

このほか、家庭の召命をめぐり、両親の子どもに対する最初のカテキスタとしての役割を教会が支えること、教会は「家族の家族」として、傷ついた家庭にいつくしみをもって寄り添うこと、現代社会において家庭内でも諸宗教教育を行なう必要性などが提言された。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.