2015-10-04 13:02:00

家庭の召命と使命考えるシノドス、教皇と司教らによる開会ミサ


家庭をめぐる世界代表司教会議(シノドス)が、10月4日、教皇フランシスコと司教たちが共に捧げるミサによって開幕した。

世界代表司教会議・第14回通常総会は「教会と現代世界における家庭の召命と使命」をテーマに、今月25日まで3週間にわたり、バチカンのシノドスホールで開催される。

この日、開会ミサがとり行われたバチカンの聖ペトロ大聖堂には、諸聖人の連祷が厳かに響く中、教皇を最後列に、シノドス参加司教たちの長い入祭の列が続いた。

説教で教皇は、孤独、男女間の愛、家庭の3つの柱を通して現代社会の様相を見つめられた。

「グローバル化した世界の矛盾」として、豊かな住環境を備えながら家族の温かみの無い家、多くの気晴らしに囲まれていても虚しさを抱える心、たくさんの享楽に対する愛の欠如、自由はあっても自立が無い状態など、現代のパラドックスを教皇は指摘。

お年寄りや、配偶者を亡くした人々の孤独、お互いを放棄し合った夫婦、理解してもらえない人々、利己主義や暴力に走る人々、お金の奴隷となった人々、迫害や戦争から逃れる難民、消費文化の犠牲となった若者たちなど、現代の家庭の姿は、豊かな愛で固く結ばれた絆を保つことが困難な社会をそのまま表していると話された。

忠実で安定した自覚ある愛、家族を形成する愛は、古いものであるかのように嘲笑されていると教皇は述べ、出生率が最も低く、妊娠中絶や、離婚、自殺、環境汚染率が最も高いことが進歩した社会であるかのように見る今日の傾向を懸念された。

これに対して、一致して共に歩む男女の愛こそが人間の孤独を消し去るのであり、神は幸福のために、愛し愛される、素晴らしい愛の体験を生きるために、人間を創られたと教皇は説かれた。

教会は基本的価値を教え、守り、真の愛に向けて教育するものであると同時に、傷ついた人間に対する善きサマリア人としての使命を忘れてはならないと、教皇はシノドスの開催にあたり、関係者らにこのように呼びかけられた。

 








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