2015-09-26 17:06:00

教皇、ニューヨークの同時多発テロ事件跡地で祈る


教皇フランシスコは、9月25日、ニューヨークのワールドトレードセンター跡地で、テロの犠牲者のために祈られた。

米国訪問4日目、教皇は国連本部で演説、この後、2001年9月11日の同時多発テロ事件の跡地「グラウンド・ゼロ」を訪れた。

すべての犠牲者の名前が刻まれたモニュメントの前で、教皇は長く沈黙のうちに祈り、一輪の白薔薇を捧げられた。

教皇はここで殉職した救助隊員らの遺族とお会いになった。

続いて、教皇は追悼施設のホールで、ニューヨークにおける諸宗教の代表者との集いに参加された。

この席で教皇は、「過去の破壊のための涙は、今日の破壊のための涙と重なります。ここはわたしたちが涙を流す場所、不正義や兄弟殺しに対する無力、対話によって互いの違いを乗り越えられなかった力不足を前に、悲しみに涙を流す場所なのです」と話された。

しかし、同時にこの場所では、引き裂かれるような苦しみの中にも、人間が成し得る偉大で英雄的な献身に触れることができると教皇は述べ、人の命を救うために自らを犠牲にした多くの人々の存在に言及。「この死の場所は、命の場所にも変容するのです。常に善は、悪に勝り、和解と一致は、憎しみと分裂に打ち勝つでしょう」と説かれた。

諸宗教の指導者らを前に、「互いの違いのうちにも、平和な世界を生きることは可能です」と強調された教皇は、画一化を迫るあらゆる試みを拒み、違いを受け入れ和解し合うことの大切さを訴えられた。

そして、教皇は「神がすべての人のために、皆の家として与えられたこの広い世界に、平和がありますように」と祈られた。








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