2015-09-25 17:39:00

教皇、ニューヨークへ、国連本部を訪問「人々の権利と環境を保護し、共通善への奉仕を」


教皇フランシスコは、9月25日、米国・ニューヨークの国連本部を訪問、総会で演説を行われた。

米国訪問中の教皇は、前日24日午後、ワシントンからニューヨークに入られた。そして、到着後、聖パトリック司教座聖堂で、司祭・修道者らと共に、夕べの祈りをとり行われた。

25日午前には、教皇は国連本部を訪れ、国連サミットの開幕を前に演説を行われた。

教皇フランシスコの国連訪問は、歴代の教皇、パウロ6世(1965)、ヨハネ・パウロ2世(1979、1995)、ベネディクト16世(2008)に続くものとなった。

この演説で教皇は、創設70周年を迎えた国連の歴史を振り返り、国際法の発展や、人権の規範づくり、多くの紛争の解決や和平に対するその貢献を共通の成功として評価。一方で、集団の野心やエゴイズムのために解決されていない問題があることをも指摘された。

教皇は時代に合わせた国連の改革を提唱。事項の決定において、すべての国に平等な参加と意見の反映が可能になることを願われた。

特に教皇は国際金融機関の融資について、発展途上国を圧迫し、人々の貧困や、疎外、依存を作り出さすことがないよう注意を喚起された。

いかなる個人もグループも、全能の者であるかのように他の人々の尊厳や権利を蹂躙することは許されないと述べた教皇は、残念ながら誤った権力の行使によって、今日の世界で自然環境や人々が犠牲になっている現実があると指摘。環境を保護しながら疎外された人々の権利を確立する必要を強調された。

また、教皇は「戦争はすべての権利の否定であり、環境に対する悲劇的な攻撃である」とし、和平交渉によって戦争を防ぐ必要を示しながら、平和のために、誠実で、曖昧さのない取り組みを願われた。

現在世界はつながっているように見えるが、実際には社会的な分断化が進んでいると、教皇は指摘。

それぞれの利益追求やイデオロギーを捨て、共通善に真剣に奉仕する必要を、国連と参加各国にアピールされた。

 

 








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