2015-05-27 12:03:00

「婚約の歩みは、互いを学び、計画を分かち合う期間」教皇、一般謁見で


教皇フランシスコは、バチカンで5月27日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中の家庭をめぐるカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は「婚約」をテーマに考察された。

婚約とは何よりも神が与える召命への信頼であると教皇は述べ、今日、若者たちが相互の愛を基礎に結婚を選択できることは素晴らしいことであるが、自由に結ぶ絆であるがゆえに、単なる魅力や感情上の同意にとどまらない、調和の取れた自覚ある決意が必要となると話された。

婚約とは、二人が互いに与え合い、分かち合うという業を、愛の上に築いていくように招かれている期間でもあり、ここで男女は互いから学び、互いを発見することが大切になると述べられた。

男女の愛の契約は一生の契約であり、それは突然に成立するものではないと述べた教皇は、「特急の結婚」はありえず、婚約者たちは、愛の上に築き、歩み、学び、精錬していかなければならないと説かれた。

二つの人生を一つにすることは、信仰に信頼した心の一つの奇跡と教皇はその素晴らしさをたたえつつ、一方で、性急にすべてを望み、最初の試練ですぐにすべてを諦める、こうした最近の結婚をめぐる傾向に憂慮を示された。

神もご自分の民との契約について話す時、しばしば婚約的なたとえを用いられると教皇は指摘。「わたしは、あなたの若いときの真心、花嫁のときの愛を思い出す」(エレミヤ2,2)「わたしは、あなたととこしえの契りを結ぶ。わたしは、あなたと契りを結び、正義と公平を与え、慈しみ憐れむ。わたしはあなたとまことの契りを結ぶ。あなたは主を知るようになる」(ホセア2,21-22)と、その例を旧約聖書から引用された。

「主とその民の婚約の歩みは長いものであったが、最後に神はイエス・キリストにおいて民と婚姻した。イエスにおける花嫁とは教会、神の民はイエスの花嫁である」と教皇は述べ、神とその民の道のりを振り返られた。

教皇は、教会における婚約者を対象とした結婚講座にも言及。「なぜ、講座を受けなければならないのか。そんなことは知っている」と不満に思う人も多いが、参加した人たちは最後には皆、素晴らしい体験をしたと感謝する、と教皇は司牧経験を語られた。

不思議なことに、婚約者たちは長いこと一緒にいながらも、本当の意味で互いを知らないことが多いと述べ、婚約期間を互いを知り、計画を分かち合うための期間としてもっと重要視すべきと提言された。

婚約期とは、新しい家庭を霊的な恵みで満たすために主が与える様々なサプライズの始まりであると話した教皇は、すべての婚約者のために祈ると共に、会場の婚約者たちに励ましと祝福をおくられた。








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