2015-05-10 16:24:00

教皇、キューバのカストロ議長と会談


教皇フランシスコは、5月10日、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長を迎えられた。

カストロ議長のこのたびのバチカン訪問は私的な性格のもので、パウロ6世ホールの執務室で行われた教皇との会談は、和やかな雰囲気のもと、およそ50分に及んだ。

訪問後、カストロ議長が報道関係者に語ったところによれば、議長はこの会談で、キューバと米国の国交正常化に教皇が積極的に果たした役割に感謝を述べた。

また、教皇が9月に予定しているキューバ訪問に対する国民の期待と準備を伝えたという。

続いて、ホールの応接室で、教皇はキューバの閣僚評議会副議長、外相ら、随行の政府関係者らともお会いになった。

この出会いで、カストロ議長は教皇に、ハバナ司教座大聖堂の記念メダルと、現代画家による絵を贈った。この画は難破船の残骸で作られた大きな十字架の前で、一人の移民が祈っている様子を表現しており、難民・移民問題に対する教皇の取り組みに喚起されたものという。

一方、教皇の側からは、ご自身の使徒的勧告『福音の喜び』と、聖マルチノ・トゥール司教を描いた大きなメダルが贈られた。聖マルチノが貧しい人を自らのマントで覆う場面を浮き彫りにしたこのメダルについて、教皇は、貧しい人を助けることはもとより、これらの人々に尊厳を与えることの大切さが込められていると説明された。

カストロ議長と随行団は、1時間余りの訪問を終えて、バチカンを後にした。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.