2015-05-11 17:26:00

「平和は毎日作り出すもの」教皇、イタリアの児童たちに


教皇フランシスコは、イタリアの児童たちとの集いを持たれた。

5月11日、バチカンのパウロ6世ホールには、イタリア全国の学校から参加したおよそ7千人の子どもたちの元気な歓声が響いた。この出会いは、教育プロジェクト「平和の工場」の企画と、イタリアの教育省および司教協議会の協力により行われたもの。

教皇は子どもたちが繰り出す質問に答えながら、平和とは何かを一緒に考え、わかりやすい言葉で説明された。

いつも妹と喧嘩しているという女の子が、教皇に「家族と喧嘩したことはありますか」と問うと、教皇は「この中で家族と喧嘩したことがないという人はいますか、いないでしょう?誰でも、喧嘩はするのです。でも大切なのは仲直りすることです。その日のうちに仲直りせずに一日を終えてはいけません」と助言された。

ある少年は「平和は作るもの」という詩を朗読した。教皇は「そのとおり、平和は毎日作り出していくものです。平和とは戦争がない状態をいうのではありません。戦争がない日があっても、また次の戦争が起きてしまったら?そうならないように毎日平和を作り出していくのです。平和はわたしたちの働きや、生活や、愛や、思いやりをもって、毎日の手作業でつむぎだしていくのです」と話された。

「ひどいことをした人を赦せますか?」という質問に対して、教皇は「よく聞いてください。神様は、すべてをお赦しになります!いいですか?わたしたちが、赦すことを知らないのです。赦しの道を見つけることができないのは、わたしたちなのです。わたしたちは赦すことを学ばなければなりません。そして、過ちを犯した人を、そのままでいないように、助けてあげることが必要です」と教えられた。

「いつか皆が平等になれる日が来ると思いますか」という問いには、「わたしたちは皆、同じです。見た目には、ある人たちは他の人よりも『幸せ』そうかもしれませんね。でも、それは『権利』のことを言っているのではありません。わたしたちは皆、同じ権利を持っているのです!この権利の平等が目に見えない時、その社会は不正であると言うのです」と教皇は説き、子どもたちと一緒に「正義のないところに、平和はありません!」と繰り返された。

子どもたちは、教皇を囲んで和気あいあいと、実りの多い時間を過ごした。








All the contents on this site are copyrighted ©.