2015-03-11 17:11:00

祖父母の大切な役割、使命を強調、教皇一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで3月11日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は家庭をめぐる考察として、前週に続き「祖父母」をテーマに取り上げ、その役割の重要性を説かれた。

「今日の社会がお年寄りを疎外する傾向にあることは事実だが、神はお年寄りを決して疎外しない」と教皇は述べ、神はわたしたちを人生のどの時期においても導かれ、老年期においてもまたその時期固有の恵みと、使命、召命があると強調された。

教皇は、エルサレムの神殿で幼子イエスを認めたシメオンと預言者アンナの存在を示しながら、この2人の老人がメシアの訪れを大きな信仰をもって長い間待ち望み、祈り続けていたことを思い起こされた。

シメオンとアンナの信仰と祈りに学ぶように招きつつ、教皇は高齢者もまた「祈りの詩人」となり、自分の言葉を探す楽しみを知ると同時に、神の御言葉の教えを改めて学ぶようにと招かれた。

「教会にとって祖父母やお年寄りの祈りは大きな恵みです」「お年寄りの祈りは、社会全体、特に多忙で、気を散らした今日の社会に大きな叡智を投げかけます」と話された教皇は、人生の終盤に祈り、神の声に耳を傾ける生活を選ばれたベネディクト16世を称えられた。

お年寄りは若い世代の未来を仲介すると同時に、過去の記憶と犠牲に尊厳を与える役割があるとしながら、教皇は、過去の証しの価値を失うだけでなく、若者をも軽蔑する冷笑的な生き方に陥らないよう高齢者たちに注意を促された。

若い人たちに人生の知恵、信仰の意味を伝え、励ますこと、これこそが祖父母の使命、高齢者たちの召命と教皇は指摘。

祖父母の言葉は若い人たちに特別な意味を持っていると述べた教皇は、ご自分の司祭叙階の日に祖母が書いてくれた言葉は、いつも祈祷書にはさんであり、それを今でも読み返していると話された。

教皇は、教会は使い捨ての文化に挑み、若者とお年寄りの新しい抱擁の喜びを知ることができるようにと祈られた。

また、教皇はこの席で、今月、アヴィラの聖テレジアの生誕5百年が記念されることを紹介。若者たちに、聖テレジアの霊的活力に励まされ、生活の中で信仰の喜びを証しするように、また聖女の救い主キリストへの信頼が、病者たちを支えるようにと祈られた。








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