2014-11-29 18:31:05

教皇トルコ訪問:イスタンブールのカトリック司教座聖堂でミサ


教皇フランシスコは、29日、訪問先イスタンブールでミサを捧げられた。

イスタンブールのカトリック・ラテン典礼のカテドラルは、サント・スピリト(聖霊)に捧げられたもので、1846年に献堂された。この聖堂にはこれまで教皇パウロ6世、ヨハネ・パウロ2世、ベネディクト16世が訪れている。

教皇司式のこのミサは、トルコのカトリック司祭や修道者、各小教区の信者代表らが参加し、ラテン典礼とカルデア典礼を交えて行われた。使用言語も、ラテン語のほか、アルメニア語、トルコ語、アラマイ語、またヨーロッパの各国語など、多岐に渡るものとなった。

また、聖教会のバルトロメオ1世・コスタンティノポリ総主教をはじめ、イスタンブールのアルメニア使徒教会や、シリア正教会、プロテスタント教会の代表らも参列した。

ミサ中、教皇は、聖霊が教会にもたらす多くのカリスマとそれを一致させる力をテーマに、説教を行われた。

「聖霊は教会の魂です」と述べた教皇は、聖霊は教会に命を吹き込み、神の民を豊かにするための様々なカリスマを与えるだけでなく、特にキリスト者たちに一致をもたらし、それが唯一のキリストの体を構成するように働きかけると強調。

教会のミッションは聖霊にかかっており、聖霊こそがすべてを実現することを忘れてはならないと述べられた。

「実際、わたしたちが祈る時も、わたしたちがエゴイズムから抜け出し他の人々との出会いや対話や協力を望む時も、また人を赦し、愛する力を得る時も、そこには必ず聖霊の力が働いているのです」と教皇は話された。

聖霊が教会にもたらす異なるカリスマは、一見、混乱を生むように見えるが、実は聖霊の導きのもとに測り知れない豊かさを創造することになると述べながら、教皇は「聖霊だけが、違いと多様性を作り出しながら、同時にそれをまとめ上げることができるのです」と説かれた。

「すべてのキリスト教会は、聖霊の導きに自らを委ね、その働きに開いた、従順な態度をとるように招かれています」と教皇は述べつつ、わたしたちを歩かせ、前進させるように促す聖霊に対し、変わらずに安住していたいという誘惑からわたしたちは聖霊の働きに抵抗することさえあると教皇は指摘。

教会は利己主義になる誘惑を捨ててこそ、聖霊への忠実さを証しすることができるとも教皇は説き、キリスト者は守りの姿勢をやめ、新鮮で、創造力に満ちた聖霊に自分を任せなければならないと話された。

そして、わたしたちが信仰と兄弟愛の道を歩みながら、聖霊に謙遜に導かれることで、分裂を超え、平和と一致の信じ得るしるしとなれるようにと願われた。








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